暁 〜小説投稿サイト〜
水の国の王は転生者
第二話 斜陽の王国
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
この数年、簡単な読み書きを習いつつ出来る範囲での情報収集をするといろいろなことが分かった、まず転生先はハルケギニアという名前で地図を見ると前世のヨーロッパによく似ている。

ちなみに我がトリステイン王国はというと小国と呼ぶにふさわしい国土しかなくガリア王国と帝政ゲルマニアという二大大国にはさまれる形になっている、もしガリアとゲルマニアが戦争状態になったら通り道にされるんじゃないかと不安になる・・・いやマジで洒落にならない。

父さんの実家であるアルビオン王国とは同盟を結んでいるらしいが期待しすぎるのは危険だ、有事の際、最初は一緒に戦ってくれるだろうが旗色が悪くなれば容赦なく切り捨てられるだろう、『国家に真の友人はいない』ってやつだ、いくら父さんが現アルビオン王国国王の弟とはいえ滅亡まで付き合ってくれるはずは無いのだ。

ロマリア連合皇国だが、前世で昔あった教皇領かバチカン市国みたいなものなのだろうか? みんなは口々に光の国と言ってそれ以上のことは教えてもらえなかった。

情報集めの結果、トリステイン貴族の大半はガリアはそれなりに警戒してるみたいなんだが、ゲルマニアの場合は無警戒というか明らかに馬鹿にしている。とある貴族にいたっては過去に起こった戦争をつらつらと読み上げトリステインの栄光をことさら強調し、別の貴族などは『数千年前にも勝ったのだから、もし明日にでも戦争がおこっても我々は勝利するだろう』などと正気を疑うような事を言ったやつもいた。むしろガリア・ゲルマニア以前にトリステイン貴族の堕落っぷりをどうにかしないと。
暗澹たる未来しか今のオレには見えなかった。



ちなみに子供の演技をしながら情報を集めたせいか演技力に磨きがかかった気がする。演劇好きが行き過ぎて事あるごとに寸劇をしだす両親の血のせいなんだろうか?









先日、五歳の誕生日を迎えたことから、父さんから魔法の勉強の許可が下りた。そこで今日非番のヒポグリフ隊の練兵場を借り切っての授業を行うことになったのだが、講師役の中年男がオレにヘラヘラと愛想を振りまいている。正直ウザい。

「初めまして王太子殿下、講師役を賜りました、バレーヌです。本日は基礎的なコモンマジックの習得を予定しています」

「今日はよろしくお願いしますバレーヌ先生」

「はは〜っ」

子供の演技をしながら講師役の中年男を観察する。
オレの講師役を射止めるのにいったい、いくら賄賂に使ったんだろう。かなり失礼なことを内心グチる。

「まずは『ライト』から始めます」

「ライト?」

「初歩的なコモンマジックです、ようは杖が光ればよいのです」

「杖を光らせばいいの?」

「はい」

気を取り直して深呼吸をして、先日契約した杖を振るった。
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ