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スーパー架神大戦ダンゲロス
開戦前日;side 転校生
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 そして、と言いながらは後ろを振り返る。
「彼女が報酬の一文字あかり先生です」
 生徒会室には不釣り合いな十字架に磔にされ、気絶している女性を見て、そう言った。
 彼女、一文字あかりは希望崎学園の現代文教師だ。運悪く転校生への報酬にされてしまった。
 両性院は報酬を確認すると鈴木に向き直る。
「依頼内容は番長グループの殲滅でいいんですね?」
「はい。詳しくはこちらを読んでください」
 そう言った鈴木に続いて南崎シンリが生徒会長友釣から預かった資料を差し出す。
 両性院が資料を読んでいる間に、読者の皆様に三人について紹介しよう。
 前提として三人は魔人ではない。紛れもない人間である。
 長く、黒い髪を一本の三つ編みにして後ろに纏めている中性的な顔立ちをした貧乳の少女、鈴木三流(みりゅう)はSLGの会創設者にして会長である。
 SLGとはShort-Lived Glowの略であり、弱能力者を示す、鈴木がなんとなく勝手につくりだした用語である。
 一般的に何の役にも立たない弱い能力を持つとされている魔人のことを指す。
 鈴木三流はそんなSLG能力者の社会的地位上昇のため、SLGの会を設立し、学園内で活動してきた。
 今回ハルマゲドンが開催されると聞き、打算込みではあるがSLGの会の活動に協力的だった生徒会に味方することにしたのだ。転校生召喚のリスクを全て負い、持っている限りの番長グループの魔人の情報を渡す代わりにハルマゲドン終了後にSLGの会に有利な校則をいくつか施行してもらう契約になっている。
 整った顔立ちをしている三人の中で唯一の男性が白金遠永だ。希望崎学園の保健委員長にしてSLGの会では副会長を務めている。人間でありながら様々な事件を解決してきた名探偵であり、魔人にも果敢に立ち向かい時には打ち倒してきた。正直SLG能力者より何倍も頼れる鈴木の参謀だ。
 南崎シンリは二人の幼馴染みだ。放送委員長と新聞部部長を務めており、友人も多く彼女を慕う後輩も少なくない。その立場と交流関係の広さ故に持っている情報量は膨大な量に及ぶ。当然番長グループの魔人の情報も多く入手している。生徒会と取り引きが出来たのも彼女の情報収集能力の高さのおかげだ、と鈴木も遠永も思っている。
「‥‥わかりました。対象となるのはハルマゲドンに参加している番長グループの魔人、でいいんですね?」
「ええ。細かい制約については資料に書いてあった通りです」
 そう言われて両性院は再び資料に目を通す。開かれているのは判明している限りの番長グループの魔人の能力の情報だ。両性院の能力は攻撃的な戦闘向けのものではないが、かといって諜報に適した能力というわけでもない。何よりも情報がモノを言う魔人との戦いでは少なからず苦労をしてきた。
 だから最初からここまで情報が充実
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