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見よう見真似で
1部分:第一章
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いだろう?御前も」
「はい、そうです」 
 それはだ。まさにその通りだった。
 彼もただ野茂の真似をしているだけではないのだ。野茂が素晴らしいピッチャーだと思っているからこそ、彼の様になりたいと思っているからこそだ。
 そのピッチングフォームで投げているのだ。ピッチャーとしてだ。
「凄いピッチャーですから」
「じゃあ御前も凄くなれ」
 先生は確かな声で彼に告げた。
「いいな」
「ええ、それじゃあ」
 こうしてだった。彼はスピードに加えてコントロールも身に着けていった。彼は忽ちのうちに中学生では知らぬ者のない程のピッチャーになった。

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