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逆襲のアムロ
20話 星の屑作戦開始  5.7
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* 茨の園 5.7 3:00 


デラーズ・フリート(デラーズ艦隊)が出港前にデラーズが兵士たちに演説を行っていた。

「諸君!我が艦隊は栄誉あるこの作戦の為に、今まで鍛錬を積んできた」

兵士たちはそれぞれの部屋や現場のモニターで聴いていた。

「あのソロモンの戦いにより、戦線が膠着し、ギレン閣下が提唱した『優性人類生存説』。これを実証させる機会に至るまで3年と月日がかかった。我々が何故この絶対的不利な戦争でここまで戦ってこれたのか?」

デラーズは間を置き、話し続けた。

「それは我々の戦いが正義だからだ。連邦はあの悪夢を忘れたかの如く、艦隊を再建してきた。この挑戦に対して、我々は断固打ち破らねばならない。そして今度は連邦の拠点に神の雷を落とすことにより、連邦を完全に屈服せしめる。それには諸君らの働きが必要だ」

デラーズは拳を握り、更に声を高めた。

「かのアースノイドらに追いやられた我々スペースノイドの進化を、古い人類へ示すためにも。この<星の屑>は我々を新たなるステージへと導くであろう。ジーク・ジオン!」

デラーズの兵士たちは皆高揚し、それぞれ気合いが入っていった。
傍で眺めていたガトーは敬愛するデラーズを見ていた。

「(さすが閣下だ・・・そうだ。我々の崇高な使命は亡きドズル閣下も望むジオンの勝利、スペースノイドの真の自立だ。それ以外は何もない)」

ガトーは心の中でそう呟き、自分の疑念を払拭させようとした。
座乗艦の艦長グラードルにガトーが最終の打ち合わせを申し入れられた。

「少佐。我々の第1陣の出撃はあと1時間後です。皆、会議室にて待っています。敵の集結した艦隊に少佐の一撃を入れてからの残敵の掃討戦に移ります。その状況により、本国の部隊が第2次ブリディッシュ作戦に流れ込む段取りです」

「そうか・・・それで奴らの息の根を止めることができる。我々の苦労もここに来て報われる」

「そうですな。少佐と栄誉ある先陣を務めることができて、私も高揚しています」

グラードルはガトーへ満面の笑みで述べた。ガトーも「そうか」と一言返して、グラードルと共にブリーフィングへと出掛けていった。


* サイド6 外縁宙域 アルビオン 5.7 4:10


シナプス隊はバウアーの特命により、観艦式の観覧のため一路ルナツーへと進路を向けていた。
ブレックスは観艦式での何やら陰謀めいたことが行われるのではと言う情報を掴んでいた。ブライト、アムロもカイたちからの情報で、連邦の上層部でのジオンとの取引が行われていると噂を聞いていた。

ブライトはアムロと連絡を取り、アムロからテムへバウアーとのパイプ役を請け負ってもらい、バウアーは政府特命にてアルビオン隊を動かすと軍へ指示を出していた。
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