暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第27話 神速と神速剣
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し、

「どうした?遅れているぞ」

「!!くっ……!ハァアアア!!」

ヴィクトは無理矢理カゲヤのソードスキルを弾くと神速剣スキル26連撃技《スターリィ・アクセル》を撃ち込む。
しかし、今度はカゲヤも同時にソードスキルを放った。

「ハッ!」

カゲヤはソードスキルが終了した瞬間に次のソードスキルの発動モーションに移りコンマ数秒でソードスキル、神速スキル26連撃技《インフィニット・サイクロン》を放つ。
ソードスキルとソードスキルが高速でぶつかり合う。
最後の一撃、ヴィクトは右上からの斜め斬り下ろし、カゲヤは左下からの若干斜めの垂直斬り上げを同時に撃ち込む。
2つの剣は激しくぶつかり、そしてヴィクトの剣が上方へと弾かれた。
ヴィクトは剣が弾かれたことによってソードスキルが強制終了され、 それと同時に体勢を崩した。
カゲヤはその隙を逃さず振り上げた剣を素早く振り下ろし、ヴィクトの無防備体へ撃ち込む。
ヴィクトはカゲヤの攻撃を防御できずもろに受けて地面に倒れた。
その直後、デュエルの終了を告げるシステムメッセージが出現しもの凄い音量の歓声が上がった。

「流石ですね。やはり俺では敵いそうにない」

ヴィクトは立ち上がりながらカゲヤに言う。
カゲヤは剣を鞘へ納めると応える。

「俺が強いのは全て神速スキルのお陰だからな。そんなに威張れないさ」

「カゲヤさんは神速スキルが無くても強いと思いますよ」

「そんなことはないさ」

カゲヤはそう言うと身を翻し、控え室へと戻って行く。
ヴィクトも踵を返し、控え室へと戻っていった。


































闘技場の観客席のとある一角。ローブ姿の4人のプレイヤーがいた。

「どう思う?」

「まだ確信は持てないな」

「でも、ヒースクリフの最後のあの速さは引っかかるね」

「確かに……」

カゲヤとヴィクトのデュエルが終わると同時に1人が口を開き、他のプレイヤーが応える。

「確証はないがヒースクリフは黒だろう。だが他にもいる可能性があるからな……」

「カゲヤ君はどう?」

「まだわからないな。どっちが本来あるべきスキルかわかればはっきりするはずだ」

「ならどうする?」

「次のフロアボスで確かめよう。恐らくそこではっきりするはずだ。それにちょうどクォーター・ポイントだからな」

「確かにうってつけだな」

「よし。じゃあ戻ってみんなに報告しに行こう〜」

「そうだな」

4人のローブ姿のプレイヤーは静かに立ち上がると誰にも気づかれることなく闘技場を出て行った。

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