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元虐められっ子の学園生活
やはり恋愛経験皆無の俺が、恋愛について思考するのは間違っている
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勇気。
勇ましい気持ちと書いてそう読むこの言葉。
ではその勇気はいつ頃に発揮されるのだろうか?
例えば気になる女性への告白。成功するにしても失敗するにしても、結果を見れば「私は勇気をだした」と発言するところは記憶や経験から想像することはたやすい。
だが待ってほしい。
ただ告白するにしても、勇気をだしたから遂行されると言うのはおかしくないだろうか?
もしもそれが間違っていないのなら、難しい状況の打破も、誰かの期待に答えることも、悩みの打ち明けも、全てが勇気で成り立っていることになるのではないだろうか?
しかし私はそれを勇気とは思わないだろう。
それは勇気に連なった、もしくはそれを凌駕する覚悟だと思っているからである。
失敗することも厭わない覚悟。
打破出来なくても前へと進む覚悟。
笑われるかもしれないが、悩みを知人へと打ち明ける覚悟。
形は様々だが、それでも勇気とは違うのではないだろうか?
勇気と無謀は違うと言う言葉を聞く。
私にはどう違っているのかはわからない。
結局それは結果を優先させた、人が決める価値観だからだ。
どう言うことかを説明するならば、成功率が半分程の肯定をクラスの人気者が行って失敗した結果、周りの人間は慰めの言葉を掛けて回る。
「こんなこともあるよ」
「次は出来るって!」
「たまたまだよたまたま」
では逆に成功率が半分にも充たない行程を、人気にも程遠いクラスメイトが成功したのなら、周囲は打って変わったように言葉を曲げていくだろう。
「まぐれだろ」
「いい気になるなよ」
「調子に乗るなよ」
これだけの温度差があるのだから、結局のところ勇気と無謀は変わりのない事象だと言える。
言葉とは難しいもので、相手に伝わる事が曲解になることもある。
だからこそ明確な意思と主張を伝えることが、今求められる大切な事なのではないだろうか。


「――どうしましょうか?」

あれから三日ほどたった授業後、雪ノ下は奉仕部にてそう言った。
戸部の告白にしても良いアイディアが浮かばずにずるずると今日まで来たわけだが、正直に言えばこれほどに面倒なことはない。
実際に戸部はここにはいないし、本人が居ない状況で話が進とも思えない。

「この3日間、取り合えず海老名を見てきていたが、それと同時に目についたことがある」

「何だ?」

「戸部や葉山が比企谷に接触し過ぎていると言う点だ。
実際に話したりするわけではないが、あの二人が比企谷に対して視線を向けると言う場面を、対称である海老名が見ていることもあった。
これがどう言うことに繋がるのかはわからんが、良い方向とは言いずらい」

「そう言うことね…比企谷君」

「待て、それは俺のせいじゃない。
大体、海老名さんが考えるなんて腐った内容にしか
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