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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第九話 厳冬の果てに
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本音を申し上げたのです」

 レッドは内心、試された事に怒りを覚えないでもなかったが、それ以上にエリカから本音を話してくれたことがとても嬉しかった。だからエリカを責める事は考えなかった。

「そうか。じゃあこれからも宜しくな、エリカ」

 レッドは手を差し出す。
 彼女は少しだけ躊躇したが、レッドの手を握った。
 彼女の手は暖かい。

「あ、握ってくれた」
「何を仰せになるのです。私たちは夫婦でありませんか。手くらい握れなくてどうするというのです。これより先の行為はまだ……ご遠慮いただきたいですけれど」
「そ、そうか」

 レッドは内心とても晴れやかになったが、同時に少しだけがっかりしていた。
 
「フフ。これからも宜しくお願いいたしますわね。貴方」

 彼女の笑顔と同じような陽春の日差しがやさしく夫婦を照らしていた。

―第九話 厳冬の果てに 終―
 
 

 
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