暁 〜小説投稿サイト〜
スーパー架神大戦ダンゲロス
開戦前日;side 生徒会
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出来ても、能力がわからないんですよね」
「‥‥ですね」
 猟子の鋭い指摘には同意せざるを得ない。
「しかし、能力以外のことはそれなりに情報が揃っています。"彼女達"の情報提供のお陰です」
 筋力とか、速さとか、体の頑丈さなどは観察するだけでおおよそ検討はつく。
 能力についてもまったく予想が出来ないわけではない。
 例えば、夜魔口悪夢。
@過激派で幼女な夜魔口は色々な意味で狙われやすいのだが、未だに前後の処女は無事だし一度として戦いに敗れたことはない。
A襲いかかった者は皆、消えてしまった。どこに行ったかもわからない。生死も不明な状況だ。
B夜魔口の実家がヤクザであるという噂と何か関係があるのかもしれないと言われているが、それ以上の情報はない。
 以上の情報だけでも仮説は立てられる。
 襲撃者を全て返り討ちにしたことから発動に面倒な手順や条件は無いと考えられる。死体を残さないとなると消滅系能力で、ヤクザの家の出身ならば近接戦闘には長けているだろうし接触型能力と考えるのが妥当。
「まあ、決めつけてかかるのは危険ですが」
 そうですね、と猟子が頷いた所で部屋の電話が鳴った。友釣が取り、通話を始める。
「はい、はい。‥‥そうですか、ありがとうございます。依頼金は部下に持っていかせます。また宜しくお願いしますね」
 社交辞令で締めて受話器を置く。
 その直後にまた電話は鳴った。友釣が再び受話器を持ち上げる。
「はい、友釣です。上手くいきましたか?‥‥よかったです。ありがとうございます。くれぐれも気を付けてください」
 受話器を置き、猟子に向き直る。
「準備は整いました。秘密兵器は二つとも用意出来たみたいですね。これで出だしは私達が圧倒的に有利になります」
「ふふ。会長も中々覇道を身に付けてきましたね」
 猟子と友釣は不敵に笑う。
 ハルマゲドン開催まで、残り十二時間を切った。
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