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スーパー架神大戦ダンゲロス
開戦前日;side 番長グループ
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しても理事長に全員処刑される可能性は高いわね」
 そう言ったのは黒鈴(くろすず)。番長グループの古株の一人。ハルマゲドン参加には肯定的な彼女だが、リスクの大きさを冷静に計ることのできる有能な魔人だ。
「それに、戦意のない魔人がいても足手纏いだし、士気にも影響すると思います。戦う気が無いなら抜けてくれた方がありがたいです」
 黒鈴の後に合理的な意見を述べたのは一之瀬蒼也。まだ一年生だが、言いたいことははっきり言える積極的な性格だ。
「それがどうした! 理事長が邪魔するならもろとも潰せばいいだけだろうが!!」
「それが出来そうにないから悩んでんでしょ!」
「なら理事長を敵に回さないように生徒会だけを殺す方法を考るしか‥‥」
「それこそ不可能でしょ」
「いっそのこと一回命令に従ってハルマゲドンを本当にやめませんか? またチャンスは来ると思いますし」
「来るわけないだろ! あの理事長が同じ失敗を繰り返すか! この機会を逃したら奴等を殺すどころか攻撃すらも出来なくなるに違いない!」
「そうだ! 命なんか惜しくない!」
「それはあんたらだけだろ!」





 まずいな、と番長グループ所属の魔人三毛ランジェロは思う。
 議論がただの罵り合いになりつつある。ハルマゲドンは
、殺し合いは明日だと言うのに。
 理事長は優れた支配者だな、と思う。
 今までの治世で、理事長への畏怖や尊敬は生徒の身に染みついている。背いたときの処罰も、リスクの大きさが周りが明確に分かるように行ってきた。
 処罰の内容も理事長にレイプされるとか誰かの性奴隷にされるとか、そういった理不尽な内容は無い(稀に処刑されることはあるが)。一応、理不尽ではないとは言える範囲のものだが、誰もが恐れるような内容の物ばかりだ。しかも処罰は理事長のみが決めるわけではなく、裁判所のような場所で第三者が論理的かつ合理的に決める。理事長はその決定を事務的に執行するだけ。だから言い訳もしにくい。
 そのようにして、『理事長の命令に従うのは正しい判断だ』という常識を作り上げた。
 今回の場合はその、いつの間にか出来た常識、暗黙の了解が役に立っている。
 自分の存在を利用して、従う派と従わない派。ハルマゲドンが始まる前に内部分裂を誘発している。
 また、理事長は『本当はハルマゲドンに参加したくはない魔人』が相当数いることを見抜いていた。
 そんな魔人達に、理事長は『戦わなくていい理由』を与えたのだ。
 命令されたから、という理由は誰もが納得してしまう―――――



ドゴン!!!!

 と、轟音が響いた。
 音のした方を見ると、番長グループの番長である大銀河超一郎が己の拳で壁に大きな蜘蛛の巣状の亀裂を入れていた。
「‥‥こんな時に仲間同士が争ってどうすんた
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