暁 〜小説投稿サイト〜
歌集「春雪花」
127

[8]前話 [2]次話



 われを要らぬ

  君の心を

    計りせば

 生くるも虚し

     秋の夕暮れ



 私なぞ…彼には最初から必要ではなかったのだ…。
 そんな彼の心を思うと、結局は…私は彼にとっては一番の邪魔者でしかないのではないかと…そう考えてしまう…。

 私は…男なのだから…愛されても嫌悪する他ないだろう…。

 そんなことを今更考え、生きることさえ投げ出したくなるのだ…。

 そう…こんな秋の寂しげな夕暮れには…。



 山の端も

  紅に染まりし

   秋暮れに

 君ぞ恋しく

    想い黄昏る



 もう紅葉は山を下り降り、下の木々まで染めている…。
 それを見ると、あぁ…もう秋も終わりになるのだな…と思い、不意に彼が恋しくて…会いたくて仕方が無くなる…。

 心は彼を想い続け…諦めなくてはならぬと知りつつ、諦め切れずに淋しさを纏い佇んでいる…。


 彼に…会いたい…。




[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ