暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第62話 レッドの町に迫る驚異
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場合は清のそれとは少し違う。忍者刀とオレの長剣との二刀流。小回りが利かない長剣をフォローする為の二刀流。防御の役目が濃い二刀流、と言った所か? 清十郎のそれは、どっちも攻撃主体だろう? 基本的にはオレは一刀流だ。二本は結構疲れるからな」

 ユーリはそう返していた。
 ……自身の二刀は、清十郎の言うように切り札、奥の手、と言えばそうだ。かなみから、忍者刀を譲り受ける前から、それは形になっていた。だが、二刀を使うと言う事は、単純に2倍の疲労をするのも同義だった。

 其々の刀に力を込める為だ。あまり無理をし続ければ致命的にもなりかねない。

 だからこその奥の手、切り札だ。

「なる程な。だが、常に二刀を使っていたら両方に警戒されるだろう。……突如、もうひと振りの刀が来たら、と考られるが」
「まぁ、勿論。それもある」
「流石、ですね」
「リックの剣速も目を見張った。……接近しているというのに、消えるのを経験する事など、そうはないだろう。リーザス一とは言ったものだ。真の強者。……オレは本当についてるな」

 清十郎は、そう言っていた。リックは軽く俯かせる。

「いえ、僕はそんな大層な者じゃありませんよ。僕は決して強くない。だからこそ、いつも鍛えなければならないんです。不安で仕方がないから、僕は鍛え続けられてるんだと思います」
「……そう、だな。慢心してはならない。いつも刻みつけている事だ。……そして」

 ユーリは、町の外を眺めた。
 決して気付かなかった訳ではない。ただ、気づくのが少しだけ遅かっただけだ。

「強大な敵にも背は決して向けない。……後ろに守るべき者がいるなら尚更だ」

 腰に差している剣の柄を握り締めた。

「……そうだな。だが、ここまで接近されるとはな。正直 やり過ぎた様だ」

 清十郎も、木刀を投げ捨て、剣の柄に手を添えた。

「何時、如何なる時でも……僕は全力を尽くすのみです」

 リックはその長く赤い剣を引き抜いた。赤く輝く魔法剣を。




 もう、驚異は直ぐそこに迫っていた。



























〜人物紹介〜


□ メルフェイス・プロムナード

Lv25/48
技能 魔法Lv2

 リーザス紫の軍副将軍。
自分の故郷を属から守るために、禁断の秘薬を飲み、強大な魔力を手にしたが……その代償に強い男に二ヶ月に1回、抱かれないと気が狂ってしまう。
今回では、エクス将軍に抱いてもらっており、特に問題なかった。
紫の軍の副将軍だが、幼いアスカに変わって軍をまとめあげている。
故に部下からは相当に慕われている。(勿論アスカも大好き)
 



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