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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
使える魔法はレベルアップする
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 予想以上に大きな力が使えて、僕は驚いて固まってしまう。
 そこでレイアが僕の手を引き走りだす。

「騒ぎが大きくなる前に逃げましょう。気づかれない内に」
「う、うん」

 頷いて僕はレイアとともにその場を逃げ出した。
 とりあえずは誰も追ってくる気配はない。
 なのでレイアに、

「誰も追ってきてはいないみたいだけれど」
「そう、みたいですね。ゆっくり移動しましょうか」

 と言った会話がなされて僕は徒歩で移動を始めた。
 しばらくは黙っていたけれど、僕も気になった事があって聞いてみる。

「それで僕はこの魔道書に選ばれたのかな? 魔法が使えたし」
「そうですね、中身を見せてくれたのならそうなのでしょう。ただ……」
「ただ? 魔道書によってはその主人を時間をかけて見極める場合があるそうです。ですので先ほどの魔法以外どの程度見ることが出来るかで、今の信頼度が分かるのです」
「へぇ、じゃあどれくらい見れるのかな」

 僕はその魔導書を試しに開いてみた。
 よくある本のように一番初めにはなにもないかみが挟まっており次は目次である。
 何やら凄そうな魔法の名前が後ろの方に行けば行くほど書かれているが、気のせいなのかなと思いつつ更にページをめくる。
 
 僕が先ほど使った魔法は初めの方のページだったので、あれでもそこまで威力はないのだろうと思う。
 ただ吹き飛ばすだけなのだから。
 そう思ってページをめくっていくと、“魔法結晶石”を使った魔法についてがいくつか載っており、その後にはこの魔導書を使った魔法が載っている。
 
 炎、水、風……色々な種類の攻撃魔法や防御魔法が載っていたが、先ほど使った風の魔法の次のページをめくろうとすると、

「ペ、ページがめくれない……」
「では今許せるのはそこまでということでしょう。今後の成長でさらなる魔法が使えるかもしれません。他には魔道書自体に問題が付されていてそれを解くと、更にレベルの高い魔法が使えるようになるものも有るらしいです」
「そうなんだ……まあ少しずつやっていけばいいかな」

 そう僕は思いながら問題らしきものを探して行くと、そこには、

「満月の夜、月が2つの鏡の平原にて、かのものを倒せ……って書いてある」
「鏡の平原、ですか?」

 レイアがそれを聞いてちょっと考えこむ。
 なにか思い当たる場所でも有るのだろうかと思っているとそこで、

「昔鏡のように美しいと言われた湖のあった場所が有ります。確かその魔道書の場合、作られた時期にはまだ湖があったはずですですから……」
「そこで何かをすると、更にレベルの高い魔法が使えるようになると?」
「そうなります。でもその前にそこまでのページでつかえる魔法を全て習得してしまいましょう」

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