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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
春奈-クラスメート-part2/少女たちの溝
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たんです!結局なんの成果もなくて捜索は中断、平賀君のお母さんだって、平賀君の無事を毎日毎日祈り続けて、ごはんも毎日二人分作って…それでも…帰って…こなくて………ずっと一人で………私だって…会いたかった…のに……」
サイトと二度と会えなくなるのではという不安と悲しみ、寂しさをこらえようとどれだけ必死になっていたことだろう。涙声になったせいで最後まで言い切ることができず、彼女はついに泣き崩れてしまった。
「…それは、できないわ」
それを言うと、ハルナはルイズをキッ!と冷たい目で睨みつけた。目元が涙で濡れきっていた。彼女はルイズへの敵意を向きだしたまま、走り去っていった。ルイズはそれを追わず、俯いた。
(サイトも、最初に私と会ったとき…あんな風に睨んできたことがあったわね…)
思えば、考えたこともなかった。まさか、ここまで自分が、サイトのことで恨みを買っていたということなど…。それは今でも彼女が、平民または使い魔が貴族の言うことを聞くことは至極当然のことだという認識が、体に常識として染みついてしまっていたことによるものかもしれない。その認識が、サイトたちにとって実際にはどれほどの怒りを買うかも考えずに…。もしかしたら、地球にいるというサイトの母も、この世界に召喚したというのが自分だと知ったら、息子を奪った憎い奴として恨んでいただろうか。
でも、それでもルイズはサイトを手放したくないという意地を捨てられなかった。
「だって…あいつは…私の使い魔だもん」
使い魔に逃げられたなんて噂が伝わったり、まして実家に伝わったら、二度と家の門をくぐらせてもらえないなんて事態にもなりかねない。実家の母や姉はそれほど厳しかったのだ。
それに、ルイズ自身はまだ認めていなくても、サイトは彼女にとっていなくてはならない存在になりつつあった。これまで、彼の存在がどんなに助けになったことだろうか。ギーシュとの決闘、フーケ事件、アルビオンへの旅路、タルブ村の戦い…それらの中でサイトの存在が何よりも大きすぎた。そんなかけがえのない存在を返せと言われても、どうして仕方ないから返してやろうなんて言えようか。ルイズにサイトを易々と手放す選択肢はなかった。
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