暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
婚約者-ワルド-part1/任務
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ルイズはもちろん、サイトもまさかお姫様がこの部屋を訪ねてくるとは思いもしなかった。
「お姫様が、なんで?」
『久しぶりって言ってる辺り、ルイズとは顔見知りってとこだろうな』
きっとルイズ会って話がしたいがためにここへきたのだと、ゼロが予測した。
「ああ、懐かしいわルイズ!またこうしてあなたと会えるなんて!!」
「いけません姫様!こんな下賤な場所へお越しになるなんて…」
ルイズは、すぐさま彼女を引き離して神妙な面持ちで跪く。
「そんな堅苦しい挨拶は止めてちょうだいルイズ。私たちはお友達じゃない。今日ここに来たのも、枢機卿に懇願してあなたの顔を見たかったからなのよ。あの時のあなたを見たとき、元気そうで安心したわ」
「私とお会いになるためだけにそんな…感激ですわ」
この国の姫が、自分に会いたいがために今この国を取り仕切っている枢機卿に懇願までしてくれたことにルイズは感激する。が、あの時?元気な姿を最後に見せたのはずっと昔のはず。ルイズは最初意味が分からずじまいだったが、すぐにその意味を理解した。サイトの爆弾岩発言で我慢ならずキレたときのことだ。
「ああ!いけない…私ったら姫様の御前だと言うのにとんでもない醜態を…恥ずかしゅうございます…ほらあんたも謝りなさい!」
よりによって姫の前であんなはしたないことをしでかしてしまったことを思い出し、ルイズはサイトの頭を掴んで無理やり頭を下げさせる。
「痛って!引っ張んなよ!」
「いいのですよ、楽にして」
アンリエッタは笑みを見せて顔を上げるように言うと、サイトの顔を覗き込むように視線を向けた。
「ふふ、私ったら野暮な女だわ」
「え?」
自分を野暮と言うアンリエッタに、ルイズは目を丸くする。
「だってその方、あなたの恋人なのでしょう?さっき部屋の前に私が立ったときだって、部屋の中から痴話喧嘩とか…ああやだ!私ったら。気になるからって聞き耳を立てるなんて、王女以前に淑女のすることじゃないのに」
もしや、さっきのデルフの軽口が聞こえていたのか?それを聞いて顔を真っ赤にしたルイズが首を乱暴に振って姫の言葉を正面から否定した。
「ちち、違いますわ!!この生き物はただの使い魔です!!恋人なんかじゃございません!!」
確かに恋人ではないが、ここまで言われるとサイトはなんか傷ついてしまう。
どうせ俺はルイズから見ればただの平民の使い魔でしょうよ。はぁ、地球の位置さえ分かればゼロに変身してとっとと帰りたいものだ。母さんだって心配してるだろうし、高凪さんたちやクラスメートたちの顔だって見たい。連鎖的に思いが渦を巻いていた。
「使い魔?人にしか、見えませんが…」
「人です」
不思議そうにサイトを覗き見るアンリエッタに、サイトは自分が人間だと主張する。
「そう言えば、もう一人この部屋にいたような気
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