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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
召喚者-ティファニア-part2/もう一人の地球人
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テファの家には、彼女とマチルダに用意されたベッドが計二つ用意されていた。
青年をマチルダが使うベッドに寝かせ、上半身の服を脱がせて汗と血をふき取る。この青年の身に着けている服は、ハルケギニアでは見かけないものだった。腕にはブレスレッドとも思えない何か変なものをくっつけていた。
それにしても思った以上の怪我だった。さっきの衝撃だけではない。それ以前に彼は何かしらのことが原因で怪我を負っていた。やけど、切り傷などが鍛えられた体に生々しく残っている。
「テファ、いくら同年代の男を見たことないからって見とれてんじゃないよね?」
「ち、違うわ!もう!!」
傍から見たら男の裸に興奮する変態女子に見られるかもしれない姿にマチルダが呆れ混じりの茶々を入れると、テファは顔を赤くして抗議した。ともあれ、気を取り直して傷の手当てを続けた。決して女子特有の煩悩があったわけじゃない。ただ、テファはこれまで同年代の男子と関わった経験がなかった。だからこの青年に不安がなかったわけじゃない。でも、彼は怪我人だ。それも自分が使い魔として呼び出した。だったら責任持って彼を手当てする義務がある。せっせと彼女は濡れタオルで彼の体を拭き取り、そして薬草から作った消毒薬を傷口に塗る。後は新品の包帯で傷を巻き上げ、手当は一通り終了した。
「しっかし、まさか人間の…それも若い男を召還するなんて意外だったね」
ベッドに寝かされた、未だに意識の戻らない青年を見ながらマチルダは呟いた。これまでドラゴンを召還する凄腕メイジがいたのを見たことがあるが、人間は初めてのことだった。それもまさか、我が妹分がそれをやってのけた。これはなんの縁だろうか?もしや始祖がテファのために用意した婿候補と?いやいや、確かにテファはエルフであるため、旦那と言える奴をそう簡単に作れる立場じゃないが、それはいくらなんでも余計なお世話というものだ。ともかく、こいつが目を覚ましたらいろいろと尋ねなければならない。素性や名前、一体どこから来たのか、その他もろもろを。まず話を聞かない限りは信用することもままならないのだから。
「…う」
青年の口からうめき声が漏れ出ている。もうすぐ目を覚ますようだ。あ、そう言えば一つ忘れていたことがあった。
「そうだ、まだ使い魔との契約の儀式が終わってなかったろ」
マチルダはまだ、この青年とテファの契約の儀式を澄ませていなかったことに気づく。
「え?契約って?」
まだそのあたりの説明をされていなかったから、テファは何のことかわからず首を傾げる。ただ召喚するだけじゃだめなのだろうか。
「召喚したそいつを自分の使い魔だって証をたてるために、召喚者であるメイジは使い魔に口づけをしないといけないんだ」
「口づけ…………え!!!!!?」
口づけ…それはつまりキスだ。それをこれからする相手は自分が
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