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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
魔法使いの図書館にて
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 彼女に手をひかれながら歩いていくと、やがて人通りの多い道を歩いていく。
 灰色の石が敷き詰められた道で、両側に排水溝がある。
 水が結構な勢いで流れているのに対して空は雲一つない青空。

 昨日大雨だったのは本当だったのかもと思いつつ、これだったら僕が露わした水なんてささやかなものだと安堵した。
 そうこうしている内に制服を着た女子や男子達の姿がちらほら見える。

「あの制服は何処かの学校の制服なのかな」
「“ツヴァイ魔法学園”の学生の制服ですね」
「レイアはそういえば……」

 彼らぐらいの歳だよねと僕は言おうとして慌てて黙る。
 僕と一緒に旅に出たいと言っているのだから、彼女なりの事情があるのだろうと僕は思ったのだ。
 そこでレイアは小さく笑い、

「今は休学中なんです」
「そ、そうなんだ」

 僕は答えつつもそれ以上僕は聞く事が出来ず、また、そこでレイアが立ち止まってしまったのでそれ以上聞けなかったのだ。






 立ち止まったのは大きな立派なレンガ造りの屋敷だった。
 傍には金属製の、新調したばかりであるらしい銀色に光り輝く看板がかけられていた。
 そこに描かれた文字は僕の知らない文字ではあったのだけれど、

「“フィス魔法図書館”?」
「はい、この国でも大きな部類の魔法図書館です。貴重な魔道書の貸し出し、もしくはその人にしか合わない一点物は場合によっては無償でくれたりする場合もあります」
「! 気前が良いんだね」
「……魔道書は気まぐれで、使う人を選びますから。なのでそうこの奥深くで寝かしておくよりは、という物もあります。ただ」
「ただ?」
「危険すぎる魔道書の場合は、その人ごと幽閉されますが」
「え……」
「大丈夫です。そんな魔道書はほとんどありませんから。なので選らばれる事はほとんどないでしょう」

 レイアが淡々と告げるのを聞きながら、何となくこれってそうなる前ふりに聞こえるけれど、これはゲームか何かのやり過ぎかなと僕は思ったのだった。







 この魔法図書館の中は、中央が吹き抜けになっており天井にはステンドグラスがちりばめられているのが一階から見える。
 その一階の中央に円形のカウンターがあり、そのすぐ傍ではガラスの様な球状のケースに本が入れられてふわふわと飛んでいる。
 レイア曰く、ディスプレイで本を飾っている様な物らしい。

 あの入れ物に入っている物は貴重な本なのだそうだ。
 そして僕達は特に声をかけられることもなく、入口近くの階段へと向かう。
 レイアに連れられて歩きつつ僕は聞いてみる。

「それでここの図書館で何を?」
「貴方に合う魔道書があればと思っただけです。選択肢は多い方が良いので」
「なるほど」

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