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M?R - メルヘヴン - 竜殺しの騎士
013話
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「メルのセカンドバトル勝利の食して乾杯だぁあああ!!」
「「「「「かんぱぁあああい!!!!!」」」」」

セカンドバトルが終わった夜、修練の門で修行をしていたギンタとジャックも帰還し一同が揃った所で改めて勝利を祝うために宴が開かれる事になった。勿論料理はジーク製である。

「へぇ〜それじゃあスノウとドロシーが勝ったのか、ナナシ残念だったな」
「なぁに今度は完勝したるさかい安心せいギンタ」
「ドロシー姐さんもお疲れ様っす」
「ありがとねジャック、それよりも……ジ〜くんご飯食べさせて〜♪」

一応ジャックからの礼を受け取ってからジークの元へと走っていくドロシーに笑いを浮かべるジャック。

「にしても明日のウォーゲーム、なんでも2対2らしいで。それでジークが出るていうとるけどどうするギンタ?」

ギンタはそれを聞きながらジュースを口にする、ギンタとジャックが戻ってくる寸前に決まった次回のウォーゲームの人数、それは二人のみだった。戦いの場はこのレギンレイヴ城、そこで戦うと立候補したのはジークとアルヴィスだった。しかもただの2対2ではない。

「タッグマッチ……二人同時に戦うって初めてのことらしいし少し不安だよおいら」
「大丈夫だジャック、ジークは強いしアルヴィスだって同じだ!」
「だといいんすけど………」
「まあジークの強さは折り紙つきやからな、アルちゃんの強さは自分知らないけどな」

視線を向けるとドロシーに抱きつかれ呆れながら疲れているようなジークの姿がある、彼は強い。メルの中でもその力はトップクラス、絶対に負けるはずがないとギンタは信じている。

「へいっくしょん!!」
「あら大丈夫ジーくん?風邪?」
「いや、どっかの馬鹿に噂でもされたかな」
「誰が馬鹿だってジーク!!?」
「………ほら馬鹿が釣れた」



「………良い月だ」

宴も終わりそれぞれが明日に備え眠りに付いた頃、ジークは一人城の屋上に上がり月見酒を楽しんでいた。二度目になる月見、今回は一人でゆったりと月を眺める……という訳には行きそうにない。

「何か用か―――アルヴィス」
「一応気配は消したつもりだったんだが」
「それでも完全に消しきれていない、だが筋はいい」

屋上へと姿を現したアルヴィス、ジークに促され隣に座りジュースを渡されそれを口にする。

「良い月だな……ドロシーと月見をしていた時はチェスとうちの馬鹿どもが見事に邪魔してくれたがな」
「ドロシーとはどこで」
「何処といわれては困るが、バッボの封印場所近くの草原だな」

酒を口にしながら月を見続けるジーク、生前からか妙に夜空に浮かぶ月というものは好きだった。そしてこの世界での月はさらに美しく感じる。空気の汚染がなく視界をさえぎるものがまったく無いから
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