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M?R - メルヘヴン - 竜殺しの騎士
011話
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「ファーストステージ終了!ギンタの勝ちよりメルの勝利!!」

わあああっと沸きあがる歓声、視界に写っている巨大かつ禍々しいガーディアン。ギンタがバッボに嵌められた三つ目のマジックストーンで創造した力"ガーゴイル"。凄まじい魔力・精神力を必要とし、下手をすると精神が壊されてしまうとまで評されるほど強力なガーディアン。

「ガーゴイル、流石に俺もあれと真正面からやりあうのは勘弁だな」

ドロシーと並びながら思わず本音を溢すジーク、流石の彼もあそこまで強大なガーディアンと正面とぶつかり合いのはきついらしい。まあ大抵のARM使いはガーディアンARMと正面からARMも使わずに戦う事自体愚策な為、ジークの異常さが伺える発言でもある。

「では次回のフィールドと人数を発表いたします」

落とされて赤と青のサイコロ、地面に落ち数回回転した後停止した賽の目。示された数字は3と3。

「次回の対戦も3体3!場所は砂漠フィールドとなります!」

砂漠での戦いになる次回のウォーゲーム、連絡を終えたポズンは消えて行きロドキンファミリーも消えている。だが城から静寂が消える事はなく勝利という喜びに身を預けていた。

「いやぁあんちゃんも本当に強いなぁ!」
「ああ!ARMも使わずにチェスの駒の一人をぶっ潰しちまうんだからよ!」
「何処まで強いんだよ本当に!」

ジークの周りにも人たちが集いその強さを褒め称える、ジークはその言葉を素直に受け取り大した相手ではないとだけ答えた。実際相手はそれ程の実力者ではなかった、魔力も小さく正しく先兵というに相応しい敵だった。

「これからの戦い、もっと厳しくなるな……」




―――その夜、メルのメンバーは客間にて食事を取っている、ジークも食べる側に居り城の料理人の食事を楽しんでいた。

「いやぁ中々美味いのぉ。こういう料理も悪ぉないわ」
「そうだね、私はこういう形式の方が多かったかな」
「そういえばスノウは姫だったわね。身近にいるおかげかその実感は薄いけど」
「いやぁそんな事ないやろ、スノウちゃんの雰囲気はお姫様そのままや。損なわれてはないで?」

食事を交えての談笑、美味しい食事もあるからかみなの口は滑らかに動いており雑談に花が咲く。特にナナシは女子陣を口説くかのような言葉回しをしている。そんな時ジークはふとナナシのステータスが気になった。ナナシと出会ってからチェスの駒のせいでばたばたしていたからかすっかり忘れていた。


【対象】:『ナナシ(偽名)』
【種族】:『人間』
【属性】:『混沌・善』
【精神状態】:リラックス
【ステータス】 筋力D+ 耐久E 敏捷D 魔力C 幸運C

「(偽名、だと?)」

ステータスに表示された偽名の表示、ナナシという名前は偽名。
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