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IF物語 ベルセルク編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
外伝1 哀戦士
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扱いを受けかねない。改革派の政治家達も同様だ。卿に勧められてローエングラム侯に付いた所為で立場が弱いんだ」
「馬鹿な、何を考えている。これからの帝国には彼らの力が必要なのに」
喰い付いて来たな。

「だから卿が彼らを守ってくれ。この内乱で最大の武勲を挙げた卿が彼らを正当に評価すれば誰も文句は言えなくなる。そうだろう?」
「……」
「待っているぞ、エーリッヒ」
「……」
最後まで返事は無かった。



「戻って来るかな?」
病室を出るとリッテンハイム侯が呟いた。自信無さげな口調だ。
「戻ってきますよ、リッテンハイム侯。エーリッヒは戻ってきます」
「自信ありげだな、フェルナー。しかしヴァレンシュタインは戻るとは言わなかったぞ」
ブラウンシュバイク公が問い掛けてきたが公の目は笑っていた。公もエーリッヒが戻ると思っている。

「戻らないのなら戻らないと言った筈です。答えが無かったのは拒絶では有りません、迷っているのでしょう」
「……」
「エーリッヒは彼らを見捨てる事など出来ません。必ず戻ってきます。あいつは何時も誰かを助けたがっているんです」
そう、エーリッヒは必ず戻って来る。ブラウンシュバイク公が、リッテンハイム侯が、ブラウラー大佐が頷いた。待っているぞ、エーリッヒ。






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