暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story6:浮き上がる謎 潜入、セントラル病院!
[1/14]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 





 黒いアグモンとガブモンとの勝負を乗り越え、無事にログアウトゾーンへとたどり着いた俺達。
 ここから現実世界に帰るべく、ログアウトすることになるのだが、その前に……


「テリアモン、チビモン、ミノモン。これから俺は現実世界に戻るけど、こっちにいない間はデジヴァイスを通して、デジファームってとこにいてもらう事になるんだ」

「でじふぁーむ?」

「なんだ、そこ」

「まぁなんていうか、皆の休憩所みたいなところだ。そこからだったら俺とも話ができるし、こっちの様子も見られるそうなんだ」


 そう、やることとはテリアモンをデジファームに送ることだ。この間はあの化け物に襲われてしまっていたし、そんな機能もなかったせいでテリアモンを置き去りにしてしまったが、御神楽さんのおかげでその必要もなくなった。
 取りあえず全員を説得し、デジヴァイスを通しデジファームへ送った。そして俺も覚悟を決め、ログアウトゾーンに乗っかった。たかがログアウトするだけに、こんなに緊張すんのは初めてだな。

 ログアウト機能を使い、現実世界へ戻るコマンドを入力。そして気がつくと、先程も立っていた“暮海探偵事務所”にいた。
 どうやら、無事にログアウトできたみたいだ…


「ふふ、無事に戻ってこれたじゃないか。当然の帰結、推測通りの結果だが」

「暮海さん…」

「しかし、よくよく現実離れした能力だ。物理法則に律儀に従っているのは、物質生命体としての本能的な恐怖によるものかな…? ふふ…本当に興味深い」


 いや、興味深く思うのは勝手ですが、そのちょっと黒い笑みは止めてくださいよ。なんか今にも分解して調べ始めるような、マッドサイエンティストな笑みですよ、それ。


「―――邪魔するよ、キョウちゃん」


 そんな時だ。事務所の入り口の方から、扉が開く音と男の人の渋い声が聞こえてきた。
 慌てて振り返ると、そこにはスーツの上に緑のロングコートを着て、年季の入った帽子をかぶる中年男性がこちらに近づいてきていた。

 ……っていうか、キョウちゃん?


「…相変わらず、物音ひとつ立てませんね、おじさん」

「おぉっとすまん、またやっちまったか…」

「それと、その呼び方もいいかげん改めてもらえませんか? 子供の頃の呼び名ですよ、人前ではさすがに気恥ずかしい」

「キョウちゃんこそ、いいかげん諦めてくれないかい? 俺にとっちゃ、キョウちゃんはキョウちゃんだよ。いくつになっても…美人の凄腕探偵になってもな! はっはっは!」


 現れた男性は、暮海さんとの会話を楽しんでいるのか、豪快な笑い声を上げた。
 暮海さんの知り合いかな? しかも、とても長い付き合いのようだ。それに確かに、足
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ