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遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
十七話 ー襲撃犯、ですー
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リストが襲われてるっていう噂は知ってるか……?そして、襲われてるのが決まってLDSの生徒って事も」
「え……、それってどういう……」

 LDSを狙った襲撃犯、全くの初耳だったその話は私を狼狽させるのに十分過ぎる程だった。そして、ようやく真澄の行動の理由が見えてくる。

「……まさか」
「あぁ多分お前の考える通りだぜ。その襲われたデュエリストの中に、真澄の師匠がいる」
「……やっぱり」

 沢渡の言葉によって、予想は確信へと変わる。
 外見はクールかつ毒舌家な真澄だが、何かと友達想いな彼女の事だ。お世話になった人が襲われたと知ったら、仕返しに行きそうだなとは思っていた。けど……

「……なんで私を頼ってくれないかな」

 漏れ出た言葉自分でも驚くほど弱々しいものだった。

 今思えば、真澄にここぞという時に頼ってもらえず、悔しかったのだと思う。
 確かに私と真澄は敵塾同士だが仲良しだと思ってるし互いに頼りにしていると思っていた。けど、それは違くて私が勝手に親友だと思っていて烏滸がましいにもほどがある。

「それは……違うだろ」
「え……?」

 沢渡の言葉に耳を疑う。

「真澄はおまえが遊勝塾の人間だからとか、信用できないとかっていう理由で頼らなかったわけじゃないってことだよ。むしろ、逆だろ。あいつは、おまえに迷惑かけたくないから話さなかっただけだ!」

 断言した沢渡の力強い言葉に少し気持ちが救われた気がした。

「けど、迷惑なんて……」
「もし、真澄になんかあったらおまえどうするよ」
「そりゃ、もちろん敵討ちする……」
「だからだよ」

 沢渡は呆れた様につぶやく。紅茶で喉を潤すと淡々と語っていく。

「おまえは確かに強いし、LDSを襲ってる奴を倒せるかもしれねぇ。けど、あいつはそれを、おまえを巻き込む事を望んでねえんだよ。これは、あくまでもLDS(俺ら)の問題なんだよ」
「…………」

 神妙そうに呟く沢渡。彼も思うところがあるのだろう、と思い何もできない事に歯痒さを感じているとダンッと苛立たしげに音を立て、沢渡が立ち上がる。

「お前……、本当にそれでいいのか」
「え……」

 沢渡に怒鳴られ、思わず目を丸くする。だが、そんな状態な私などお構いなしに沢渡は言葉を続ける。

「お前なら、あいつが危険な事に首を突っ込もうとしてんなら、相手の事情なんてお構いなしに乱入すると思ってたんだがな……」
「な……」

 沢渡の辛辣な言葉に言葉を失う。そんな私を見かねたのか、がっかりだぜと呟くと去って行ってしまう。
 一人残された私は、呆然としながら、デスガイドへ声をかける。

「ねぇ、私ってそんなに変だった、かな?」
『えぇ、かなり。まぁ、優希さんの気持ちも分
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