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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第39話 襲撃の魔人サテラ
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〜リスの洞窟前〜


 一行は、アイスの町から、リスの洞窟にまで到着をした。
 距離的にはそこまで遠くは無いのだが、思った以上に時間がかかったのはハニー軍団に足止めされてたのと、ランスの妄想のせいだろうと思える。
 だからこそ、かなみはやや不機嫌気味だった。

「そんな顔するなって。時間は少し掛かったが、もう直ぐ終わる。……それに、ラーク達なら話せば判ってくれるとも思えるからな」
「あ、い、いやっ……その、あのっ、そう言うわけじゃ……」
 
 かなみは両手をぶんぶんと振ってそう言っていた。

 ……実を言うと、彼女が不機嫌?気味なのは別の理由である。
 何処からともなく聞こえてきた不審な声?と 何処からともなく感じた不幸属性と言う言葉?

 その2つのせいで、やや情緒不安定になりつつあったのだ。……だが、今は状況が状況だから 頬を二度程両手で叩いて気をしっかりともつかなみ。ユーリの目にも、気合を入れたのだと見れた為、それ以上は何も言わなかった。

「ランス様、ここが目的地みたいですよ。ほら、《LIS》と扉に書いてます」

 シィルが先頭にいた為、いち早く扉を見つける事が出来ていた。
 確かにその扉にはLISと書かれていたが、大きさはとても小さく人間なら這って行かなければならない程の大きさ。とても、モンスターが うようよ いそうな感じはしない。あくまで入口だけの印象だが。

「……む、まさかじゃないが、今度も間違いじゃないだろうな?」
「入口に《LIS》と書かれてますし、ここだと思いますが」
「そうだな。そのLIS以外にも、 左に≪り≫右に≪す≫とも書かれている。ご丁寧に読み方まで記してくれてるんだ。……まぁ安直な気もするが間違いは無いだろう」

 ユーリのそう言っていた。
 アイスの町を拠点にしてはいるが、この洞窟にくるのは初めてだからはっきりとは言えなかったようだ。

「ま、そうだな。キースの馬鹿から聞いた位置情報も一応合っているみたいだし。違ってたらシィル、お仕置きだからな」
「ひんひん……」
「そんな理不尽な事言っていないで、早く入るわよ?」

 かなみがそう言うと、ランスはニヤリと笑う。そして、鼻の下を伸ばしていた。何考えているか良く判ると言うものだ。

「よし、洞窟に入るぞ? 先頭は……」
「かなみが、入ったほうが良いな。身軽なかなみなら、もし敵がいても迅速に行動ができそうだ、危機回避能力も高いだろう」
「あ、はいっ! 頑張ります!」
「おいコラ!何勝手に決めている!」

 勝手に決めてしまったユーリに文句を言おうとするランス。とりあえず、てきとーに抑えると、何やらシィルに耳打ちをしていた。

「(よしっ……ユーリさんが信頼してくれてるんだ! 頑張らないとっ
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