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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第180話 過去の闇
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――殺人ギルド・笑う棺桶(ラフィン・コフィン)


 2年に及んだSAOの攻略期間において、食い詰めた挙句ほかのプレイヤーから金やアイテムを奪い取る犯罪者プレイヤーこそ、比較的初期から出現していたが、その手口は多人数で少人数を囲んで一方的にトレードを強要したり、せいぜい麻痺毒を使用したりといった範囲にとどまっていた。

《HP全損だけはさせない》

 その不文律は当たり前の様に自然に出来た。
 基本的にSAOに参加しているプレイヤー達はゲーマーが多く、上位ともなれば、重度のネットゲーマーが殆どなのだ。故に、犯罪とは全く無縁に生きてきた人間ばかりだった。

 ……だから、最後のトリガーだけは誰にも引けない、命を奪うまではしない、そう思っていたのだ。だが、それが破られたのはたった1人の異質なプレイヤーの存在ゆえの事だった。

 男の名前は《PoH》。そのユーモラスな響きのあるキャラネームだが、内包しているモノはまさに異質と言っていい。《悪のカリスマ》 と形容すべき者だ。

 そのカリスマ性を齎す要因は数点ある。

 第1のカリスマ性。
 それは、PoHがエキゾチックな美貌を持ち、更に数カ国語、少なくとも三ヶ国語を操るマルチリンガルだった事だ。恐らくは日本人と西洋人の混血なのだろう。日本語、そして流暢な英語、スペイン語のスラングの混じる、まるでプロDJのラップの様な喋り。

 人というものは、1人の人間圧倒的なその存在感や巧みに操る言語。一度、人が虜になれば。……それに一度でも傾けば。古来より、人間の中にある粗暴で原始的な姿に戻ってしまうのだ。文明社会ではありえないだろうと思える。……だが、ここは異世界なのだ。

 そして第2のカリスマ性。
 それは単純にPoH自身の強さにある。短剣使いとしての腕はかの世界でNo.1だと言う事は、認めたくなくとも、奴を知る者ならば、誰もが頷いてしまう。……それは、最前線の攻略組の中でもトップであるキリトやアスナ、レイナ。……リュウキも認めている。何故なら、システムに頼った攻撃だけではなく、まるで自分の手足の如く操る刃。それは、モンスターだけではなく、プレイヤー達をも斬り刻んだのだろう。

 そして、《友斬包丁》と言う物騒な銘を持つ武器。

 ……あの世界での用語で魔剣と呼ばれる武器の1つ。それを手に取った奴の実力は、攻略組のプレイヤーですら、恐るほどの実力を身に付けていたのだ。



 ラフコフの名が轟く切欠になった事件は2023年の大晦日の夜だった。



 30人近い規模に膨らんでいたPoHの一味。
 奴らは、フィールドの観光スポットで野外パーティを楽しんでいた小規模なギルドを襲ったのだ。
大晦日の夜に響く絶叫。

 30人もの数の暴力と、練
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