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ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
外伝
外伝《絶剣の弟子》B
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ても仕方ない、か」

 荒波のように混沌としていた思考が整理されたことで少しは気持ちが落ち着いた。
 ウインドウを開き、メッセージタブを開くとユウキさん宛のメッセージを書いていく。言い訳にならないよう、正直に謝る。出来たのは少しまとまりの無い、お世辞にも読みやすいと言えないものだった。しかし、書いたものは自分に正直になった、飾られてない文章。仄かな達成感と共に深呼吸をすると、そっとウインドウの送信ボタンを押した。









 《央都アルン・郊外エリア》
 アルンの華やかな中心部から外れた郊外の一画。広めの耕地の中に佇む一軒の小屋。土と木とで作られた簡素なその家はギルドホームだった。

「ちっ……あのインプ。小賢しい逃げ方しやがって!」
「高速飛行の制御をわざと放棄したように見えたな。熟練者じゃまずそんなことしない。初心者か?」
「その割には装備がしっかりとしてやがった……まあ良いとこ中堅入りかけってとこか」

 中には4,5人のプレイヤーが居て、酒類アイテムを片手に話している。それは、狩りの話だ。モンスターではなく、プレイヤーを狩る話。

「……いづれにせよ、《狩猟大会(キリング・パレード)》の中間発表は3日後だ。何としてでもそやつを仕留めねば、《狩り損ない》は最終発表で減点される。見つけ出して、殺せ」

 彼らはPK集団。そしてPKギルドがキルカウントのスコアを競い合う《狩猟大会(キリング・パレード)》の参加チームであった。

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