第十幕その九
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「それでどうして」
「戻られるか、ですか」
「そうだよ、出来ないよ」
「じゃあ蛇さんが治るまでは」
「僕はここから戻らないよ」
東にというのです。
「それはね」
「そうなんですか」
「だからね」
「蛇さんが治ってから」
「それからだよ」
これが青龍の言葉でした。
「今はね」
「それじゃあ」
「じゃあここはね」
カエルマンがそれならとです、落ち着いたお顔で言ってきました。
「その川かお池をね」
「何処か調べて」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「その川なりお池なりを元に戻そう」
「奇麗に」
「そうすれば大丈夫だよ」
「蛇さんも治りますか」
「そうなるよ」
「そうなんですね、じゃあ」
「まずはね」
お話は次の段階に移っていました、カエルマンはその段階の中でお話を続けていくのでした。皆に対して。
「それで次の問題は」
「はい、その川なりお池がですね」
「何処かをね」
「突き止めるんですね」
「そうしよう」
これがカエルマンの考えでした。
「そうすればね」
「蛇さんもですね」
「元気になって」
「青龍さんも戻ってくれる」
「そうなるんですね」
「そうだよ、ただね」
ここで、です。カエルマンは首を傾げさせてこうも言いました。
「オズの国で汚れている川となると」
「あまり、ですよね」
「ないですよね」
「そうしたことは」
「この国では」
「ちょっと」
「そうだよ、この国は何処もすぐに奇麗になるんだ」
この辺りは不思議の国ならではです。
「川もね、それでどうしてなのかな」
「それはその川に行ってみないとわからないね」
魔法使いがカエルマンにこう言いました。
「その川を見ないと」
「そうだね、それじゃあどの川か」
「まずは突き止めよう」
こう言うのでした、すると。
ここで玄武がです、皆に言いました。
「それだとね」
「それだと?」
「それだとっていうと」
「蛇君に直接聞けばわかるよ」
どの川が汚れているのかが、というのです。
「それでね」
「じゃあすぐに聞きたいね」
カエルマンは玄武にこう返しました。
「どの川か」
「それじゃあ少し待っていてね」
こう言ってでした、玄武は一旦御池の中に潜りました。カエルマンは残っている青龍とそのお池の水面を見つつ言いました。
「これでどの川かわかって」
「どういった状況かわかれば」
神宝が応えました。
「後は、ですね」
「そう、その川を元に戻すだけだよ」
「そうすれば」
「私も東に戻るよ」
青龍が一行に答えました。
「安心してね」
「そうだね、ではね」
「その為には私が出来ることなら」
「協力してくれるんだ」
「友達を助ける為ならね」
「四
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