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『ある転生者の奮闘記』
TURN27
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リカ市民の難民を受け入れる一方、ハワイ星域に艦隊を集結させていた。

「日本星域防衛には角田、高須、山口、遠藤の四個艦隊が防衛しますが本当に残りはハワイ星域に投入するのですか?」

 旗艦長門で秋山参謀長は東郷長官にそう聞いた。

「あぁ、日本を攻めるとすれば近道としてハワイ星域を通るルートしかない。幸いにも戦力は増えつつあるし、ドクツとエイリスの救援もある」

「狹霧方面長官の独断でのドクツ、エイリスの休戦ですね」

「伊勢志摩星域にモントゴメリー艦隊が集結してCORE艦隊の対応に躍起になっているそうだ」

「そうですか。そういえば、長門型も二番艦の陸奥が就役したようで」

「あぁ、最初から四六サンチ連装ビーム砲四基を搭載している。長門も改装中だがな」

「狹霧方面長官への旗艦にでも?」

「その予定だったが、狹霧は断ってきた。自分には勿体無いとな」

 実は雪風が陸奥の配備を断ったのは旧軍の陸奥を意識しての事である。

「出撃待機中の謎の爆沈をして戦死すんのは嫌やしな」

 茂に何故陸奥を受け取らなかった時の返答だった。

「狹霧方面長官らしい返答ですね」

「全くだ」

 二人は苦笑する。

「それで謝罪の意味を込めた独断での行動を許可したんですか?」

「まぁな」

 東郷長官はそう呟く。

「やはり俺は海軍長官に向いてないな。部下を救う事なんぞ出来もしない」

「………」

 東郷長官の言葉に秋山参謀長は何も言わない。

「だからあいつの思うままの行動をさせてみようと思う。その全ての責任は俺が引き受ける。それが俺の贖罪だ」

 東郷長官はそう言った。

「さぁ行こうか秋山」

「はい」

 そして二人は呉宇宙軍港に向かう。そこには整備が終わったドクツ軍の潜水艦ファルケナーゼがいた。

「それでは秋山。頼んだぞ」

「分かりました」

「必ずベルリンに到達します」

 デーニッツ中将はそう言った。

 秋山とデーニッツはドクツのベルリン星域へ向かい、エイリスとの休戦締結をする任務が下ったのだ。

 秋山は日本側の代表としてエイリスとの休戦締結を調印する役目だった。

 本当なら宇垣外務長官の役目だが、いつCOREが伊勢志摩星域に侵攻するか分からないので軍人であり参謀長の秋山が指名されたのだ。

 そしてファルケナーゼは僚艦の伊一〇一、伊一〇二と共にベルリン星域へ向けて出撃した。

 三隻が日本星域を出撃してから二十日後、CORE艦隊は伊勢志摩星域に侵攻してモントゴメリー艦隊を撃ち破りアフリカ方面へなだれ込んだ。

 そして伊一〇一と伊一〇二はベルリン星域に到着したが、ファルケナーゼがベルリン星域に到着する事は
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