第一章
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正社員
入社説明会を聞いてだ、希望を持った。
藤原花純は笑顔でだ、家に帰って両親に言った。
「いい会社みたいよ」
「今日入社説明会聞いた会社はか」
「そうみたいなのね」
「うん、だからね」
それでとだ、そのはっきりとした目を輝かせて言った。奥二重の形のいい目で睫毛はやや長めだ。眉は毛の量が多くはっきりとした一直線だ。唇は淡いピンクで小さめである。顔は白く黒髪を後ろで束ねている。背は一六二程でスタイルは整っている。今は制服姿でこう両親に話していた。
「あの会社の入社テスト受けてみるわ」
「確か居酒屋のチェーン店だったな」
「それを経営している企業なの」
「そうか、じゃあな」
父親は娘の言葉を聞いてこう返した。
「入社出来たらな」
「頑張るわ」
「ああ、ただな」
「ただ？」
「御前入社までにな」
それまでにとだ、父はこう娘に言った。
「時間があるだろ」
「卒業までの間に」
「その間何かするか？」
「ううん、部活も終わったし」
それでとだ、花純はこう父に答えた。
「アルバイトしようかしら」
「そうしたらどうだ」
父もそれが言いたかったのでこう娘に返した。
「何もしないより働いてな」
「お金稼いだ方がいいわね」
「その入社先あれだろ」
「うん、八条グループのね」
花純が通っている八条学園高等部と同じ系列だ、経営している家が八条家なのでそこは同じなのである。
「だからいい企業みたいよ」
「あそこは有名な優良経営だからな」
「ブラックじゃないわよね」
「ああ、そこはしっかりしているからな」
「入っていいわね」
「そこも見ないとな」
入社の際はというのだ。
「だからいいな」
「わかったわ、入社テストも頑張るけれど」
「採用通知が来たらな」
「何処かでアルバイトしろ」
「そうするわね」
こう二人で話すのだった、そしてだった。
花純はその八条グループが経営している居酒屋のチェーン店の入社テストを受けた。八条フーズの系列企業である居酒屋八ちゃんという、全国に展開している企業だ。
その結果は合格だった、花純はこのことを両親と共に喜んでだった。
そしてだ、入社までの間はアルバイトをすることになった、高校に通いながら。
入ったのはファミレスだった、家の近所の。アルバイト初日に花純は何と同級生で同じ商業科の山川優花と会った、何と優花もだ。優花は黒髪を額の部分を隠したショートカットにしていて黒目が多いアーモンド型の目である。ピンク色の唇がにこにことした形で眉は薄めだ。顔はやや面長で背は一五七程で脚が奇麗だ。
「優花ちゃんもなの」
「うん、このファミレスでね」
お互いその店の制服姿である。
「働くの、アルバ
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