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ドリトル先生と森の狼達
第九幕その十二

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「だからね」
「成程ね」
「自衛隊は特になんですね」
「僕の見たところね、まあ僕は軍隊には縁がないけれど」
「うん、先生はね」
「軍隊とか警察には」
 王子とトミーも先生にこう言います。
「縁がね」
「ないですね」
「そのことはね」
「もうどう見てもです」
「銃もね」
 それもなのです。
「持つこともないし」
「そうだね、先生は」
「そうした組織とはこれからも関わりはあまりなさそうですね」
「無縁ではないにしても」
 それでもとうのです。
「あまり深くは関わらないだろうね」
「従軍医師とか」
「そういうことはですね」
「お話も来ないだろうね」
「むしろイギリスにいた時に来ていれば」
「今こうしてここにいないですね」
 日本にです。
「そっちのお仕事をしていて」
「教授さんにもなっていないですね」
「絶対にね、やっぱり僕は軍隊には縁がないよ」
 深くはです。
「それが僕だよ」
「というかね」 
 王子がここで言うことは。
「先生が軍服を着たりブーツ履いたり。銃構えたりベッドメイクとか」
「想像出来ないね」
「全然、先生らしくないよ」
 もう想像も出来ないです、王子にも他の皆にも。
「それじゃあね」
「僕もそう思うよ」
 笑って応えた先生でした、そうして虫も見ながらお茶を楽しむのでした。先生の森の調査を続けながら。
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