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オズのカエルマン
第九幕その三
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「訳がわからないんだ」
「訳がわからないと」
「その理由を知らないんだよ」
「ううん、その理由がわかれば」
 また言ったジョージでした。
「何とかなるかも知れないけれど」
「クズリさんも知らないんだね」 
 神宝も言うのでした。
「その理由は」
「そうなんだ、だからね」
「熊に会っても」
「逃げた方がいいよ」
 クズリも皆に忠告します。
「わかったね」
「それじゃあ」
「じゃあ僕はこれでね」
 クズリはここまでお話して皆のところから去ろうとします、ですがここで。
 ケーキがです、彼を呼び止めたのでした。
「あの、よかったら」
「どうしたのかな」
「お菓子どうかしら」
 バスケットからクッキーが入っている袋を取り出して言うのでした。
「お知り合いになれたしその縁で」
「ふうん、クッキーだね」 
 クズリはお鼻をくんくんとさせてケーキが手に持っているその袋の匂いを彼がいる場所から嗅いで確かめました。
「そうだね」
「そうなの」
「それもかなり美味しそうだね」
「どうかしら」
「いや、それでもね」
「いいの?」
「僕は今さっき御飯を食べたばかりでね」
「お腹は空いてないの」
「そうなんだ」
 だからだというのです」
「別にいいよ」
「そうなのね」
「気持ちだけ受け取っておくよ」
 これがクズリの返事でした。
「それだけをね」
「それじゃあね」
 ケーキも無理強いしませんした、それで。
 もうクズリに勧めることは止めてです、こう彼に言いました。
「また機会があれば」
「その時にね」
「ご馳走させてもらうわ」
「その時になったらね」
 クズリも答えます、ですが。
 カエルマンがです、こうクズリに言いました。
「いや、後で食べてもいいんじゃないかな」
「後で?」
「クッキーはそれなりにもつからね」
 日にちがというのです。
「だからね」
「そういえばそうだね」
 クズリも言われてそのことに気付きました。
「それじゃあね」
「うん、クッキーは幾らでもあるからね」
 ケーキが焼いたそれはです。
「だからね」
「ここで貰って」
「そしてね」
 そのうえで、というのです。
「後で食べてもいいと思うよ」
「けれど一回断ったから」
 クズリはこのことからも言うのでした。
「また言うことは」
「私はいいけれど」
 ケーキは別に構わないと答えるのでした。
「貴方が食べたいのならね」
「いいのかな」
「ええ、いいわ」
 穏やかな優しい笑顔での言葉でいsた。
「気にしないで」
「そう言うのなら」
「どうかしら」
「貰えるかな」
 こうケーキにお願いしました。
「そのクッキー」
「ええ、どうぞ」
 ケーキはにこりと答えてです、そのうえ
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