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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第142話 世界の核心まで
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ない様に、3人は凌ぎ切った。リュウキが提示した1分と言う絶望とも思えるその時間、60秒を凌ぎ切った。単純計算で、6000体もの敵の数の猛攻を、4人とシルフ・ケットシーの部隊は凌ぎ切った。それだけでも、奇跡と言えるかもしれない。1人1人のプレイヤーが恐ろしいまでに集中し、最高のパフォーマンスをしていた。
そして、時が来て、……鮮やかな銀色の光が、キリト達を包み込んだ。
それは、魔法付与効果のある光。だが、一体なんの効果なのかは、リーファは勿論、リタもわからない。わかるのは……、光が包み込んだ後、視界の右端に見えているHPバーが点滅していると言う事。
その数値が、銀色に輝きながら点滅しているのだ。
「覚醒時間は20秒。……如何なる攻撃も、HPを削ることは無い!」
リュウキの怒号にも似た言葉が迸った。
キリトもリーファもその効果については、事前に聞いていたから、今更驚きはしなかったが、リタは流石に唖然とする。……所謂、無敵付与と言うヤツだろう。色んなファンタジーRPG作品では、この手の魔法、アイテムは珍しいものではないが……、この世界ではそんな魔法は……勿論無かった。確かに、リスクは極大だし、効果範囲は物凄く狭く、リュウキの周囲にいた、リュウキを含めた4人にしか与えられないが、それでも20秒間の無敵時間はチートだと言っていい。
だが、それは口にしたくない。
チートと言うのは対して、大変な思い、苦労をしていないのに、強大な、不正の様な力を得る事だ。
だが、自分たちは違う。極限までに集中し、そして戦い……そして、その先に得られたものだから。
「突破するぞ!!」
「おお!!」
キリトとリュウキは攻撃体勢を作り、一気に飛び上がった。幾ら、HPが減らないとは言え、攻撃力がなければ、あの敵の壁は突破出来ない。凶悪な巨人の壁を突破するには……!
――……あの2人しかいない。
「お兄ちゃんっ!!」
リーファは、剣を投げ飛ばした。リーファの愛刀、長剣はキリトの左手に吸い込まれる様に、向かっていく。
――……どこまでも、高く飛んで。あたしの分まで。
「いけぇぇぇ!!!!」
リーファは、ここから先の領域はついて行けないと瞬時に悟り、本能的にせめてと自身の分身とも言える刀を投げたのだ。
「あたしの全魔力。受け取りなさい!」
リタは、他人にMPを譲渡する魔法を全開で放った。この力は、HPバーを無敵にするだけで、MPバーは違う様だ。あの覚醒魔法と言う代物を使った事で、リュウキのMPバーは0になっていたのだ。
「落ちてくるんじゃないわよ……」
リタは、リーファの様に叫んだりはしなかったが……、その目には強い炎が宿っ
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