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もし俺がFate/Zeroの世界でランサーのマスターになった場合
第十九槍
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「目標発見」

立ち止まった屋根から見下ろせば、そこにいるのは子供の手を引いてどこかへと向かう殺人鬼、雨龍龍ノ介。
子供は男女二人。多分、女の子の方が田中の妹なのだろう。

「他にもいるだろうし……こりゃ、あとつけた方がいいな」

俺に気づいた様子もなく、そのままゆっくりとした足取り。こちらからすればかなり焦れったい。
もっとはやくあるけっつーの


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漸く辿り着いたのは繁華街にあるとある地下のバー。どうやら、あそこに子供たちを集めているようだ。
なら、話は早い

またどこかへと向かおうとする殺人鬼の目の前に降り立った。

「ん? あんた、誰?」

「ども。あんたがキャスターのマスターでいいんだよな?」

俺の問いにキャスター? と首を傾げる殺人鬼。

そういや、こいつ端から聖杯戦争関係なしだったなぁ

「青髭のことだよ」

「え、なに? あんた旦那の知り合いなわけ?」

「言質はとったぞ」

早速身体強化をかけ、手に魔力を集めていく。

「そんじゃ、来世で頑張れよ、殺人鬼さんや」

その言葉とともに極小にまで圧縮した魔力弾を放つ。
穿ったのは殺人鬼の心臓。体内に侵入した魔力弾が心臓へと到達した瞬間に膨張。心臓を破壊する。

「カッ……ッ!?」

それだけを言い残して、殺人鬼は生き絶えた。
なんともあっけない幕切れである。

「そんで、俺には罪悪感も何もない……と」

やっぱあの自称神が関係してんだろうなと思いながら、その死体に歩み寄る。
チラと見れば右手の甲には消えていく令呪。
それを確認した俺は次に右手のブレスレットを魔力を込めて破壊する。

「あとは子供たちだな。多分もう目覚めているとは思うが……」

警察にでも連絡しておくか、と近場にあった公衆電話で事情を説明。
いきなりのことで電話に出たお巡りさんは「は? えっ!?」という言葉を発していた。まぁすぐに切ったけど。

何はともあれ、これで令呪は確実に手にはいる。
マスターが死んだことにキャスターも気付いているだろうからすぐに撤退することにしよう。
だが、一つだけ。どうしてもやっておきたいことがある。
死ぬのやだとか言ってたが、これだけはなぁ……


「俺、リョナの属性はないんだわさ」

とりま、使い魔に子供たちを見張らせておき、俺は直ぐに目的地へと急いだ。
場所はもちろん、アインツベルンの森だ。


ーーーーーーーーーー



と思ってたんだけどね?
よく考えたら、アイリスフィール達が城から逃げたのはケイネス先生が攻めてきたからであって。
で、そのケイネス先生がいない今、あの方達が城から出る理由はないわけ
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