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元虐められっ子の学園生活
九十九 無双
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ループ以外の全盛とが体験していることだろう。
材木座の鬼気迫る表情には少し同情の視線が送られている気がしなくもないし…。

「ならば勝つしかあるまい!目覚めるときは今なのだ!立てよ県民っ!!」

『おおおぉぉぉぉお!!!』

なんと言うカリスマ…!
赤組男子が今、確実に団結した瞬間だ!これは絶対に総武高校の歴史に残る……はずだ!

一仕事終えたように材木座が比企谷の所へ歩いていくのが見えた。
俺もそれに続いて行く。

「ふむ、こんなものでどうだ?」

「良いんじゃねぇか?気持ち悪くて良く目立ってた」

「キ、キモ!?」

やっぱり比企谷の差し金だったか。

「さて比企谷。俺はこの競技でどう動けばいい?」

「鳴滝か。それはだな――――」



静寂。
グラウンドには双方に別れてお互いに向き合うように対立している。
辺りから「葉山…!」とか「リア充め…!」とか「モテない男の敵め…」とか「ぶっ潰してやる!」とか色々と思念と怨念が込められた言葉が聞こえてくるのは気のせいにしておく。
平塚先生が空砲を上空に掲げ、俺たちはそれぞれに開戦の合図を待ちわびる。
そして――

”パァンっ”

両軍一斉に飛び出した。

『さぁ始まりましたぁ!男子の男子による男子の男子の棒倒し!攻めと受けぇ!両軍が入り乱れるぅっ!先ずは白組からの先制攻撃ぃ!』

海老名がヤバイ。この一言につきる。

「おおりゃあ!」
「はい退場ー」

アナウンスの音を広いながら、向かってきた白組の数人を転倒させ、赤組の数人が取り押さえる。

「鳴滝さん!こいつらはどうすれば!?」

…鳴滝さん?

「あー、取り合えず棒から遠ざけといてくれるか?」

「了解です!」

…何なんだろうな…この団結力は?
普段との差が激しいと言うか…崇められている気がすると言うか…。

「隙ありぃ!」

「ねえよ」

飛びかかってきた白組の男子を避けると同時に胸ぐらを掴み地面に寝かすように誘導する。
男子は何が起きたのかわからない顔をしながら、やはりと言うか取り押さえられた。
つーか何で取り押さえるのだろうか?これって警察と泥棒の遊びじゃないはずなんだけど。

「けぽぉぉう!」

「んあ?」

グラウンド中央から材木座の悲鳴が聞こえ、振り替えればやはり材木座が喉に手を当てて苦しんでいた。まぁ演技だとわかってはいるが。

「確かに、少しばかり鬱陶しいと感じざるを得ないな…」

棒に向かって襲い来る白組を倒しながら、そんなことを考えているその時だった。

「鳴滝九十九!」

急に名前を呼ばれ、そちらへと視線を向けると体格のいい男子が堂々と立っていた。

「お前に一騎討ちを申し込む
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