暁 〜小説投稿サイト〜
ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第38話 人の温かさ
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
た。

 人間を滅ぼす、とあの御伽の国(フェアリーテイル)の男は言っていた。でも、人と言うものは、本当に温かい。中には例外も勿論いるのだろう。だけど、それでも この温もりを壊す真似は決してさせないと、ジャックはそうも強く思っていた。












『はぁ〜 美味しかったな? 燦ちゃんはどうだった?』

<とっても おいしかったです!>


 旅館の料理を堪能し、そして、その後は寛いでいた。燦はずっと笑顔だ。それもまぶしい程。ただ、正座をしている所がひっかかる。

『楽な姿勢でいいんだよ?』
〈あ……、は、はい〉

 燦は、はっとして 慌てて戻していた。どうやら、癖になってしまっている様だ。……行儀よくしていれば、きっと見てくれるとも思っていたんだろう。

 そんな燦を見て、ジャックは、笑いながら頭をそっと撫でた。
 燦は、少し驚いていたが……、直ぐに笑顔になっていた。





『でも、そういえばさ ほんとに良かったの?俺と同じ部屋でさ。』

 そして、話によると燦は今年で13歳になるらしい。だから、やっぱり、子供とはいっても女の子だ。しかも、宿泊施設の部屋が同じなのは、色んな意味で抵抗があるのでは?と思い聞いたのだが。


<いえ… そこまでしてもらわなくてもいいです。凄く恥ずかしいですけど… 嫌じゃないです>


 顔を赤面させながら答えた。

『……そっか、ならいいんだ』

 この子は、親の愛情に飢えているんだと思った。妖力が高すぎるが故、恐れられ手が付けられなくなったんだろう。

(今は、逆に一人にするのは良くないか…)

 とりあえず、落ち着いたところで陽海学園への編入の話をしようと考えた。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ