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遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
十五話 ー不動の奥義、です。ー
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る現実の知識を得ている私では分からない。
だが、理由の中には今後の道場の繁栄のためと、成長し続ける親友(遊矢)と肩を並べ歩くためがあるのだろうと予想する。そして、その気持ちは分からなくもない。

「……優希、俺からも頼む!」
「っ……、遊矢!」

周りの者が固まっている中、遊矢が一人権現坂の隣へと並び、腰を折り、頭を下げる。
遊矢の援護もあり、優希も断わろにも断れる理由もない事から、『わかった』と傾きかけた刹那ーー

「ならぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

ーー沈黙に包まれた道場に怒号が轟いた。
声の発生源には、憤怒の感情を露わにした権現坂道場の現当主であり、権現坂 昇の父親が居た。

「……親父殿!」
「馬鹿もん!仮にも跡取りが愚かな!他流派の、しかも今しがた一戦交えたばかりの敵に頭を下げ、乞い願うとは何事だ!」

鬼の形相でまくし立てる父親だが、権現坂の決意はそれくらいでは揺るがない。

「昨日の敵は今日の友だ。それに人に物事を願う時は礼を尽くすのが礼儀というもの!」
「それがどうしたというのだ!他流派を習うとは、言語道断!昇、お前は不動を継ぐ者としての意識があるのか??」
「未来の権現坂の事を考えたからこその答えだ!このままでは、不動の決闘は時代の流れと共に取り残されるのがオチだ。だからこそ、俺は不動の真髄を極めようというのだ、親父!」
「ぐ、ヌゥゥゥ……。」

益々ヒートアップする親父殿。だが、権現坂とて一歩も喰い下がらない姿勢を見せる。そして、暫し両者にらみ合いが続いた後、私へと権現坂父の視線が向けられ、

「昇よ、お前の決意はよぉ〜く、わかった。
ーーーならば、デュエルだ!」
「エッ……!」

二度目の驚愕を露わにする。

「優希と言ったな。お前が師として相応しいかどうか……、この儂自ら試してくれるわ!」

なんで私が!、とまたデュエルかよ!という気持ちがせめぎ合う中、みこーんと一つの名案が思いつく。そして、未だに話の流れについていけていない奴らの中から、我が弟を発見し、思わずニヤリと笑みを浮かべる。

「徹ー?今デッキ持ってるよね?」
「ぇ?え、とりあえずあるけど……?あ、やべっ……!」

私の意図を察したのか目に見えて青くなる我が弟。

「レッツゴー、徹。お前がやれ!」
「…………え?えぇぇぇぇ!!」

長い沈黙の後、絶叫する徹。
それと共に焦ったように権現坂が口を開く。

「ま、待て優希!お前の弟はジュニアユースクラスではないのか??親父とて、実力者だ。さすがに無理が……」
「……ある、とでも?徹にデュエルを教えたのは私。とりあえず、LDSのトップクラス並みの実力はあるはずだけれども?」

とりあえず、沢蟹?だったかを完封したのだ。それくらいの実力
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