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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第100話 血盟騎士団・キリト
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んだから。そして、何よりもアスナと一緒にいる時間が楽しくて……、丁度良かったと本人も思っていたが流石にそこまで口には出せないようだった。

「あは……そう言ってもらえると助かるけど……、ねえ キリト君」

 アスナはしばみ色の瞳がまっすぐキリトに向けられていた。

「教えて欲しいな。なんでギルドを……、違う他人を避けるのか……。リュウキ君は同じ境遇で、その……ッ色々あって特別だとしても……、元βテスターだから? それとも、ユニークスキル使いだから? ……そうじゃないよね? だって、キリト君、優しいもん」

 リュウキの事は、皆が知ってる。その過去に何があったのかも。リュウキ自身は、支えてくれている皆がいるから、もう気にしていない、とは言っていたけれど、あまり妄りに言いたくは無かったから、言葉を濁した。

 アスナの言葉にキリトは視線を伏せた。

 そして、リュウキも何も言わずに腕を組んだ。……キリトの葛藤を知っている数少ない1人だから。

「……随分昔の事だ。一年以上……かな。一度だけギルドに入ってた事があるんだ」

 自分でも意外なほどに素直に言葉が出た事に、正直驚きを隠せないでいた。だが……、続けられた。アスナの眼差しが……溶かしてくれる。そんな気がしたんだ。リュウキも、レイナに話した時、きっと同じ気持ちだったんだと思う。レイナのおかげで……自分の事を話せられたんだって。

 キリトはリュウキとレイナを交互に見た。

 その時、リュウキと目が合い……、リュウキは穏やかに頷いていた。

『……その気持ちは間違いない』

 そう言っているようだった。



 キリトは嘗ての記憶。悪夢の記憶の扉に手をかける。その扉は、ゆっくりと音をギギ、と立てながら……開いた。その先にいるのは、5人のギルドのメンバー達の姿。

「迷宮区でな……。偶然だった。偶然、あるギルドに助太刀をして、その縁で誘われたんだ。俺を入れて6人しかいない小さなギルドだった。はは、そう言えば、リュウキにもそこで会って、一応誘ったつもりだったんだけど、あの時逃げられたよな……」

 キリトはリュウキの方を見て苦笑いをした。

「……それは悪かったな」

 苦笑いには苦笑いで…、と言う事でリュウキも笑っていた。

「はは……、そうだ。名前も傑作だったっけ……。≪月夜の黒猫団≫だったな」

 遠い眼をしながらそう言うキリト。アスナも名前を聞いて可愛く思い笑みを零していた。

「あはは……、傑作と言うより凄く名前から仄々してて良いね……」

 レイナも、そう言って微笑んでいた。自分が所属しているギルドの名前よりもずっと良いって思っていた。

「そうだな……。レイナのその考え、間違いじゃないよ。本当に良いギルドだって
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