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ダンボール戦記ZERO
第二話 devilの奇襲
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「『イプシロン・air』の現在地は?」
無数のモニターで占領された部屋の中央。
中年の男性は中央の巨大なモニターに目を向け、部下に言った。
「詳しい位置は特定できません。
どうやら、コアブロックの一部が破損していると思われます」
イプシロン・air『LOST』
撃破されたのか、破損しているのか、コアブロックのGPS機能を態と切っているのか。
次世代型試作機『AX―O2』
高性能CPU搭載。自身の自己判断を活動する最新鋭の機体はテスト飛行中にLOSTされた。
アーマーフレームはイプシロンを元に最新鋭の最新型のパーツでカスタマイズされ、山野 淳一郎氏の技術を応用したLBXなのだ。特殊モード搭載・高性能多関節高機動型AI『ガルファ』を搭載する最高の機体をテスト飛行中にLOSTするだと?
「LOSTしたエリアを重点的に探索せよ!
探索隊には『devil』の使用を許可する!」
「了解」
自立稼働型LBX『devil』
数年前に開発された『アサシン』『インビット』を合わせた隠密用兵器だ。
アサシンの遠距離射撃能力を上回る射撃システム。
インビットの自立稼働&隠密行動を上回る精密度。
ある意味、試行錯誤の最中に偶然完成に至ったLBXと言えよう。
量産に不向きな点を瞑れば完成度は『オーディーン』を超える。
人型での飛行可能を実現した量産に向いた・・・実用化と量産化の目処が立った、ある意味『技術の結晶』とも言えるLBX『devil』は機動を開始する。
モノアイに映った物を識別。
対象の危険レベルを把握。一億を超える行動パターンを分岐計算―――状況の場合『LOST』を完全破壊或いは回収します。後の操作データを保持、devil出撃を開始します。

無数のdevilは空を浮遊、発進する。
謎のLBX『イプシロン・air』を捕獲する為に。



「ジ・エンプレス!」
秒速の皇帝 海道 ジンは山野 淳一郎から譲り受けたLBX『ジ・エンプレス』を最近、愛用している。
サイバーランス社のテストプレイヤーを一時中断、現在は山野博士の開発中の試作機専用のテストプレイヤーを受けている。
『ジ・エンプレス』
秒速の皇帝のコントロール操作に対応する演算処理システム。
身軽な装甲・・・と思わせる程にスリムな体型に見合わない守備力。
破壊力絶大の強化ハンマー『メテオ・ブレイク』を装備。
完成度・攻撃力・守備力。完全を具現化したLBX『ジ・エンプレス』はジオラマの中央で、動きを止めた。
自動対戦様のLBX達は、続々と姿を表わし攻撃を開始する。
その数30機。
一斉攻撃を開始するLBX達を海道 ジンは眺めていた。

3―――2――――1―――0!
瞬時にジ・エンプレスは加速した。
狙撃攻撃を回避、多少のズレで回避する。

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