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僕のサーヴァントは魔力が「EX」です。
平和時行という男
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〜青野北斗side〜

「はぁ!? ダン・ブラックモアのサーヴァントに毒矢で射たれたぁ!?」

 聖杯戦争二回戦、三日目の朝。屋上にいた遠坂凛に昨日の出来事を話したら、目を思いっきり見開いて驚かれた。

「ああ。昨日学園を歩いていたらサーヴァント……多分アーチャーだと思うけど、それに突然襲われたんだ」

 今も驚いている凛に話ながら昨日の出来事を思い出す。

 戦闘訓練でもしようかとアリーナに向かっていた途中で俺とキャスターはダン・ブラックモアのサーヴァント、アーチャーの刺すような殺気を感じてアリーナへと逃げた。しかしそれはアーチャーも予想済みだったらしく、まんまと敵のサーヴァントの罠にはまった俺は二の腕を毒矢で射たれて危うく死にそうになったのだ。

「試合前に対戦相手を殺そうとするだなんて……。まさかあのダン・ブラックモアがそんな事をするだなんて思わなかったわ」

「いや、ダン・ブラックモアもアーチャーの行動は知らなかったみたいなんだ」

「え? どういうこと?」

 何かを考える凛に訂正をいれる。

「昨日の襲撃の後、何とか助かってマイルームに戻ろうとした時にダン・ブラックモアが現れたんだ。彼は『アーチャーの行動は自分も予想外だった』って言って謝ると、令呪を使ってアーチャーに『試合以外での攻撃を禁止する』っていう命令を出したんだ」

 サーヴァントに対する絶対命令権である令呪を使えるのは三回まで。そのうちの一回を自分達の不利にしかならない命令に使ったことから、ダン・ブラックモアは本当にアーチャーの行動を知らなくて、後悔しているのが分かる。

 それは目の前にいる凛も同じで、彼女は少し考えてから口を開く。

「……そう。少しサービスが良すぎる気もするけど元々は自業自得だし、ダン・ブラックモアも自分勝手なサーヴァントと組まされて大変みたいね。……それはそうと青野君? 今更だけど貴方、よく助かったわね? 普通、サーヴァントに毒矢なんかで射たれたら助からないわよ?」

「ああ……、アリーナを出た時に偶然時行が近くを通りがかっていて、助けてくれたんだ」

「平和君が近くにいたの?」

 納得できないという顔で俺を見ていた凛だったが、時行の名前を口にした途端に逆の表情に変わった。

「なるほどね。確かに平和君だったらサーヴァントの毒も解毒できるでしょうし、目の前で死にそうな顔をしているのがいたら、それがいつか敵になるかもしれないマスターでも助けるわね」

 うんうん、と頷きながら言う凛。その彼女の表情と言葉からは明らかな親愛の情のようなものが感じられた。そういえば二人って月に来る前からの知り合いなんだっけ?

 平和時行。

 この聖杯戦争が始まった時から俺の様子を気にかけてくれて、昨日
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