暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第77話 涙
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 リュウキは軽くそう返事を返す。
 そして、先ほどまで飲んでいたカップをテーブルの上に置いた。……中身はまだ残っているようだ。

「……リズ」

 そのまま、リュウキはリズの方を向くと。

「すまない。今日は予定があったんだ。……また、此処を使わせてくれるか……?」

 突然だったけれど、どうやら、何か用があって、出て行く様だ。……リュウキも何処か様子がおかしい。さっきまで話をしていたんだけれど、まるで別人、とまでリズは思った。今日予定があるなんて 別に言ってなかったし、さっき思い出したにしては、そんな素振りは見せてなかったんだし。

「え? あーええ、勿論。使用料金頂いてるんですからねー」

 リュウキの明らかに変わった表情を見てリズは一瞬と惑った。
 
 なぜだろうか、何か……聞けなかったんだ。……そのリュウキの表情を見て、何も言えなかった。

「え……リュウキ……くん?」

 レイナも、そんなリュウキに戸惑っていた。

 いや、違う。

 本当はレイナも、気づいていた。

 あの事件、 《ギルド黄金林檎の圏内殺人事件》 以来、リュウキとの会話が凄く少なった事に。


 あの後だって、いつも通り、レイナはリュウキと接触をしたくて行動をしていた。
 何度も……彼に会いに行っていた。
 以前ほど、それは難しい事じゃなくなっていたんだ。何故なら、此処最近はリュウキは最前線付近の情報収集・攻略、6:4の割合で行っている。ほぼ全層闊歩していたリュウキは、中層から下層に行く事自体が稀な事になっていたんだ。だから……会える時間は大幅に多くなっていた。

 だから、レイナは強く、強く感じたんだ。

 避けられている事、それが……それが、決して気のせいなんかじゃないと言う事に。

 周りも……、特に比較的、パーティは組まずとも一緒にいる事の多いキリトも感じたとの事だった。キリトにさえ『何かあったのか?』と、レイナは聞かれた。
 あのキリトが聞くほど、リュウキはあからさまだったのだ。だが、リュウキはレイナ以外のプレイヤーとはいつも通りの彼だったから、キリトは前回の様にまで、くい込んだ話が出来なかったのだ。

 そして、レイナはどうしたら良いのか、全く解らなかった。
 何で、何でこうなったのかもまるで判らなかった。

 レイナは、何故なのか……、何で避けるのか、それを聞こう。そう思っていた。
 
 でも……聞くのが本当に怖かった。

 今までの、最前線でどんな強敵と対峙する事より……その一言を聞くことが何よりも怖かったんだ。でも……やっぱり、レイナは、もう限界だった。ここまで、来たら、此処まであからさまに 避けられてしまったら。

「リュウキ君っ ……ま、待って! お、お
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