暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第75話 借りたくて、リズベット武具店
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るからだ。外見は良くても内面が悪ければ 全て台無しだろう。それは、このSAOでも現実でも同じ事だった。
 だから、他のプレイヤーの様な反応は見せなかった。それは男からすれば好ましい事だった。
そして、次の言葉にリズは戸惑いを隠せなかった。

「すまない……、ここの工房を少しの期間だけで良い。……貸してもらえないだろうか?」

 ………この男が何を言っているのか解らない。

「……は?」

 だから、リズは思わずスットンキョーな声を発してしまっていた。直ぐには理解できなかったが、よーく内容を頭の中で再生して……、つまりは この工房を貸してほしいと言う事だろう……か?何度も再生しても、そう言う意味としか思えない。だって、そう言う意味なんだから。

 つまりは、武器を作って欲しいのじゃなく、武器を作りたいから貸してくれとの事だ。

「あの……頼まれればご希望の性能の武器をお作りしますが……?」

 リズは少し訝しみながらそう言っていた。だって、リズにも鍛冶職人としてのプライドがあるから。
満足が行く武器を自分では作れないと思われても不快だ。だからその理由によっては……キリトの時の様になりそうだと考えていた。
 実力行使……?

「ああ、そうだな、そう取られても仕方がない……な。だが、違うんだ。その……上手くは説明できないんだが………」

 男はリズベットの言い方で少なからず理解したようだ。男は、指先でウインドウを呼び出す。

「これは、君にしか頼めないんだ。これまで、色々な所を視て回ったけど、ここ以上な場所は無かった」

 男はウインドウ内を見て、操作しながらそう言っていた。

「えっ?? ……そ、そう?」

 リズベットはその言葉を聞けば少し鼻が高くなる。何せ、この場所に武具店を構えるのに相当に苦労したからだ。自然と両手を腰に当て胸を張っていた。だが、次の瞬間。

 どさっ!! 大きな風呂敷の様なものを男はオブジェクト化、そしてカウンターに広げていた。

「……この場を貸してもらえれば、これを無償で君に提供する。使用の代金も上乗せする」

 そう言うと、次にコル受け渡しの画面を開いていた。リズベットの方に表示される金額が。

――……1,10,100,1000,100000,……。

「……へっ?」

 またまた、女子力を落としかねない言葉が出てしまっていた。数字の端から端までの間。
目線が言ったりきたり。何度も何度も金額を読む、確認する。
 そして、最後には顔を盛大にウインドウに近づけ、目をパチクリと数回瞬きさせながら確認していた。どうやらどうやら……間違い無いみたいだ、数え間違いをしていない様だ。なら変な言葉がでてもおかしくない。総額がそれだけの物だったから。

「に
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