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K's−戦姫に添う3人の戦士−
1〜2期/啓編
K14 言葉を尽くす
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 響ちゃんの全力右アッパーを腹に食らった白い子が、地面を抉る勢いで後ろにぶっ飛んだ。よっしゃあ! 初白星!

 って、何だそれ! 白い子のネフシュタンの鎧、せっかく砕けたのに再生してってる。これじゃイタチごっこじゃねえか。
 さっきの大技の直後で響ちゃんにもっかい頼むとも言えねえし……

 ……てか響ちゃん? 歌い続けてんのは分かるとして、そもそも何で追撃しねえの?

「響ちゃん、あの白いのヤルなら今がチャンスだぞ!?」
「誰が『白いの』だ! あたしには雪音クリスって名前がちゃんとあんだよ!」

 おう。思いがけず名前が知れた。

「そっか。クリスちゃんっていうんだ。――ねえクリスちゃん、こんな戦いもう止めようよ」

 響ちゃんはあくまで説得路線ってことか。さっき言ったのと似たようなことをまた訴えてる。

 響ちゃんが攻撃に出ないのはもういいとして。えーと……ああ、もう、おれも「クリスちゃん」でいいや。クリスちゃんが仕掛けてこねえのは何でだ? 前は(思い出したくもねえけど)響ちゃんの絶唱で、鎧が壊れたのを見てすぐ撤退したのに。今は鎧のダメージを気にしてない?

「……お前クセぇんだよ」

 クリス、ちゃん?

「嘘クセぇッ! 青クセぇッ!!」

 クリスちゃんが立ち上がって走ってくる。やっぱだめだったか。

 響ちゃんの前に出てバリアドーム形成。クリスちゃんのパンチやらキックやらを全部弾き返した。

「安全圏で守られて叫ぶだけの綺麗事が、あたしに届くと思うんじゃねえぞ!」
「! そんな、わたしはそんなつもりじゃ…!」
「うっせえ! ――ぶっ飛べよ、アーマー・パージだ!!」

 うっそだろう!? ネフシュタンの鎧が砕けた上に、破片の一つ一つが鋭い針みたいになって飛んで来た。そんな使い方できるのかよ!
 くそ、バリアドーム、硬度プラス! とにかく響ちゃんにだけは傷一つつけねえように……


            「 ――Killter Ichi-bal tron―― 」


 この詠い方……こんなことってあんのかよ……

「――見せてやる。イチイバルの力だ」

 クリスちゃんを覆ってたエネルギードームが爆ぜて、中からさっきとは全然違うアーマーのクリスちゃんが現れた。

 ――例えるなら、赤いアゲハ蝶。響ちゃんや風鳴サンと比べたら、いくらか「女の子」って感じが強い装甲。
 それに、素顔。ずっとバイザーしてたけど、今のクリスちゃんは顔を隠してない。こんなに綺麗な女の子だったのか。

「歌わせたな……あたしに歌を歌わせたなッ!」

 クリスちゃんのアーム装甲がボウガンに変形した。

「教えてやる。あたしは歌が大っ嫌いだ!」
「歌が、嫌い……?」

 あっちの
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