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ドリトル先生と森の狼達
第五幕その二

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「ここに山犬君達がいるね」
「ううん、いるけれど」
「何か昔と比べたら減った?」
「そう言われれるわよね」
「何かね」
「そうよね、結構ね」
 また答えた二匹でした。
「あまりね」
「それに何かね」
「犬の匂いとは違う犬さん達いない?」
「ええ、いるわよね」
「少し違う」
「そんな匂いの犬さん達いるわね」
「あれっ、匂いが違うんだ」
 先生は二匹の言葉を聞いて目を瞬かせました。
「そうなんだ」
「うん、そうなのよ」
「私達の気のせいかも知れないけれど」
「山犬さん達とは微妙にね」
「匂いが違う様な」
「そんな感じがね」
「するわよね」
 二匹はまた答えました。
「気のせいかも知れないけれど」
「森のもっと奥の方にね」
「いるわよね」
「そうなんだ、教えてくれて有り難う」
 ここまで聞いてでした、先生は二匹にお礼を言いました。
「じゃあもうすぐしたら明るくなるからね」
「出発ね」
「そうするのね」
「うん、そうするよ」 
 先生は二匹に答えました、するとムササビさんもモモンガさんもすぐにでした。
 先生の肩からそれぞれジャンプしてお空を滑ってです、木のところに行ってしがみついてです。そこから木に登ってから言いました。
「じゃあまたね」
「縁があったらお会いしましょう」
「その時にね」
「そうしましょう」
「うん、機会があったらまた会おうね」
 先生も笑顔で応えてでした、この場はお別れとなりました。
 先生達は周りが白くなってから出発しました、少し歩いていると今度は野兎の夫婦が先生の前に姿を現しました。
 野兎達にはジップが最初に気付きました、それで先生に言いました。
「先生、今度はね」
「どんな動物かな」
「野兎君達がいたよ」
「今度は彼等だね」
「うん、それでどうするのかな」
「勿論彼等からもお話を聞くよ」
 先生の考えはこの時も変わっていません。
「是非ね」
「それじゃあね」
「うん、彼等とも会おう」
 こうしてでした、先生は今回もです。
 そのジップが見付けた木の陰に隠れて耳だけ少し出している野兎達に自分から穏やか声をかけました。
「聞きたいことがあるんだけれど」
「ドリトル先生ですよね」
「そうですよね」
「うん、そうだよ」
 その通りだとです、先生は野兎達に笑顔で答えました。
「僕がね」
「そうだよね」
「先生よね」
「そうだと思ったけれど」
「ちょっとね」
「あっ、ジップは大丈夫だよ」
 兎はどうしても犬を怖がります、それで野兎達もこの時ジップを見て怖がっていたのです。ですがそれはというのです。
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