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詩集「棘」
この夜を越えても

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想い続けて待っていても
僕は流れゆく過去の亡霊
きっと君は振り返りもせずに
そのまま通り過ぎてしまうだろう…

叩きつける様な夏の雨
深い緑を濡らしてる
もう少ししたら晴れるかな?
答える人は居なかった…

この夜を越えても
君のいない朝しか来ないよ
たとえ愛し続けても
影のように僕は歩むだけ…


考えたって無駄みたい
だって…まるで一人押し問答
答えなんて初めから解ってる
ただ諦めることが出来ないだけで…

どこまでも追いつくことのない
逃げ水のような君に
想い寄せ続ける虚しさは
多分…誰にも分からない…

この夜を越えても
君の姿どこにも見えなくて
雨の撃つ音だけが
責める様に心を打ちつける…

ねぇ、これ以上辛くなるのかな…?
君の名前 聞くたびに
胸が締めつけられる…

この夜を越えても
あてのない僕はどうしたらいい?
君を愛し続けてる
淋しいだけの朝が…また来るよ…




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