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俺と乞食とその他諸々の日常
十一話:双子と日常
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からではない。

「ミカヤ……この人達といるとどうにもやりづらい」
「言うな。私も二人相手だとボケもツッコミも出来ずに少し寂しいんだ。だから君を呼んだんだ」
「どうかされましたか、お二人共?」
『いや、なんでもない』

 オットーの言葉に声を揃えて返す。
 不思議そうな顔をするオットーだが俺は初めてオットーに会った時から思っていたことをどうしても聞いてみたくなる。

「なあ、失礼な事を聞くがオットー、お前は―――男と女どっちなんだ?」
「何を言っているんだい、リヒター。オットーくんは男の子だよ」
「いえ……よく間違えられますが僕は女の子ですよ」
「へ?」

 どうやらオットーはボーイッシュな女の子らしい。
 まあ、それは良いんだが問題は俺の隣で驚愕の表情を浮かべているミカヤだ。
 どうやら長い付き合いであるにもかかわらず男だと思っていたらしい。
 そもそも、オットーだけ『くん』を付けるから俺もどちらか分からなかったんだ。

「ずっと、ふざけてオットーのことを『くん』づけしているのかと思っていましたが……素で間違えていたのですね、ミカヤさん」
「うん……初めて会った時は執事服を着ていたからてっきり男の子だと思ってたの」
「確かに似合いそうだな」
「ディード、僕はもう少し女の子らしくした方がいいかな?」
「それなら、今度着付けでもしましょう。丁度オットーに似合いそうな可愛らしい服がありますよ」

 自分が女の子として見られていなかったことに軽くショックを受けたオットーがディードに相談すると、なぜか待っていましたとばかりにニッコリと笑いながら話を進め始めるディードさん。
 まさか、この展開を読んで用意をしていたとでもいうのか!? 恐ろしい人だ……。

「さて、気を取り直して私もがんばらないとだ」
「大将、いつものやつお願いします!」

 馴染みのおじさんである大将に声を掛けて準備をして貰う。
 今日も男らしい笑顔が眩しい、大将だ。

「ところでいつものと言うのは何を?」
「試し斬りさ」

 ディードさんの質問にそう言って上を指差すミカヤ。
 オットーとディードさんはつられて見上げて思わず声を上げる。
 そこにはクレーンから吊るされた状態の廃バスがあった。
 あれ? いつもよりデカいな。

「まさか、いつも試し斬りでこんなものを!?」

 驚くオットー。うん、俺もいつもよりデカくて、驚いているからその気持ちは分かる。
 ミカヤは驚いている俺達を安心させるようにいつもはもっと小さいと口を開―――


「当然だろう?」


 ドヤ顔で嘘つきやがったよ、こいつ。
 驚く二人の顔を見て不敵に笑ってやがるよ。
 後で絶対にバラしてやるからな。
 それで嘘だったのかとホ
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