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遥かなる星の後
第2話 : 天女の導き・後編
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ね!あなたのおにぎりは素晴らしかったの!大きさも!固さも!でも!まるで全然!ミキが満足するには程遠いと思うなー」



 ……いや?はい???
 なぜいきなりの不満足宣言なのでしょうか?
 ここは戦術的撤退……も、出来ません。
 スーツの壁が取り囲んでおります。あなた方の目的は星井美希でしょう?なら俺は抜けさせて欲しいのですが……まぁ無理か。
 最前線に居るのに俺を抜けさせて隙間を作ると、良いポジションを他に取られるかも知れないしね……
 進撃の巨人の登場人物もこんな気持ちなのかな……とりあえず、こんなスーツの肉壁さんたちはいつの日か駆逐しよう。
 そう固く決意する。


 さて、ところ変わって現実に目を向けよう。
 星井美希……現在のスーパーアイドルにてトップアイドル……昔々、とある理由から彼女たち785プロのアイドルを調べた事もあるので、彼女の事もそれなりに詳しい。
 だが、彼女はこちらを知らないのは明白だ。ならば、何故に俺の所に来たのだろうか?



「……つまり、星井美希さん?何を言いたいのでしょうか……?」



 疑問をぶつける。ここはストレート一本だ。


「もっとおにぎりが欲しいの!」


 はい!ストレートで返されましたね!星井美希だけに欲しいのー……って喧しいわ!!!!
 俺はおにぎり屋さんではあーりませんよ!
 プンプン怒りながらも、手を濡らして準備を始める。
 いや……基本的にアイドルの頼みは断らない事にしてましてーつまりは条件反射でございますー

 手早くテーブルに置いてあるエビピラフに手を伸ばす。もう慣れたものだよ、集中力を総動員させれば、人間に出来る技術の大概は極められる……つまり今の俺はおにぎりマスターに限りなく近い存在となっております。
 あぁ、才能の無駄遣いですね。知ってます。


「はい出来ました……これで閉店させていたただきます」


 おにぎり四個をピラフの元皿に並べて終わりを言い放つ。
 こうでもしないとパーティー終わりまでおにぎり製造機となる恐れがある。
 そうなって見ろ?ちひろさんから『役立たずの給料泥棒はクビとします!嫌ならスタエナを15ケースずつ1ヶ月ごとに購入する契約をしてください!』とか言われそうだ……
 やめてください……そして、周りのプロデューサーさんたちも舌打ちとかやめてください……別に星井美希を狙ってる訳じゃありませんので……



「……それでは、自分は用を思い出したのでこれにて失礼ーーーー」

「待つの!まだ言いたいこと言ってないの!」

「……手短に」

「あは☆ごめんなの、おにぎり食べるまで待ってほしいなー」

「…………………………」




 船橋 縁と星井美希は
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