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ソードアートオンライン  〜蒼き神速使い〜
9 乱戦
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「お、お前は・・・」
廊下の先にいたのは今回一番会いたくない、あの男達だった。
「ヴォルフ・・・」
俺がいたときからいた『冷徹なるスナイパー』と呼ばれていたヴォルフと、相変わらず非情な目をした
ヒュウだった。
「うそ・・・ヒュウ・・・」
ナツの声は完全に嗄れていて俺にも微かにしか聞こえなかった。
「ナツじゃん。久しぶり」
「どうしてここに・・・」
「決まってるだろう?」
ヒュウは冷徹な微笑を見せそして・・・
「お前らを殺すために決まってんじゃん」
剣を振り下ろした。
「・・・っ!!」
とっさに反応できなかったナツを庇うように俺は片手でその剣を受け止めると、
「ナツ!!下がってろ!!」
と叫んだ。
その間にもヒュウの剣が何度も何度も振り下ろされる。







ふとこの状況に違和感を感じた。ヒュウの行為は時間稼ぎとしか思えないほど適当だったのだ。
・・・まさか・・・
あることに気付くと俺はナツに向かって叫んでいた。
「ナツ!逃げろ!!」
これが時間稼ぎだということは今頃ラフコフのメンバーたちはこの場所に集結し始めているのだろう。
だとするとこの場所は危ない。
「いいからはやくっ!!」
せめてナツだけでも。
そんな思いで必死に叫んだがナツの答えは、
「一緒に戦う」
だった。
「危ないんだよ。早く逃げろって!!」
「そしてソラは帰ってこないつもりでしょ!!」
ギクッと体が一瞬固まった。
「このままここで相討ち覚悟で死ぬつもりでしょ!!」
まったく持って図星だった。
「待ってたせいでまた大切な人を失うなんてヤダ!!失ったのはおにいちゃんだけで十分!!
 だから!!一緒に戦わせて!!」
うっ、と言葉に詰まる。そして
「戦ってくれ!ナツ!!!」
そう叫んだ。
ナツは大きくうなずいて、
「うん!!」
と嬉しそうに笑った。







そこからはほぼ乱戦だった。俺の背中をナツに任せ、前の敵に集中する。
ヒュウの姿はいつの間にか消え、とにかく俺は全力で目の前の敵を屠ることだけを考えた。
もう10人・・・いや15人くらいは倒しただろう。
16人目をポリゴンに変えたとき、後ろも1人ポリゴンにしたようだ。
さすがに疲れきっていた。
それでも顔を上げると、POHやヒュウ、ヴォルフの姿が確認できた。
「よく頑張った方だよ。ソラ。でもな・・・」
そこでPOHは言葉を区切ると、ふっと笑って
「おわりだ」
といった。
つかれきって動けないからだに、ヒュウの剣が襲い掛かる。
ナツは動けない。俺も動けない。これで俺の体はポリゴンとなる














・・・はずだった。
悲鳴を上げたのはPOHのほうだった。
ヴォル
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