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Gundam to the BJ〜ゴッドフィンガーと呼ばれる男〜
ep.001 『ゴッドフィンガー編 1』

[1]後書き [2]次話
ガンプラ部、機動戦士ガンダムに登場する機体のプラモデルを作り上げる部活である。毎年開催される全国大会にも参加しているのだが、1回戦敗退が当たり前。そんな部にある転校生が殴り込みをかける。
「邪魔すんぞぉーーーーーーーーー」
棒読みのような語尾の長い言葉と、横開きの扉を足で開く。
「何だ、お前はっ!?    ここに何をしに来た?」
ガンプラ部の部員がいきなり入ってきた奴に問いだす。
「土門 樫だ。土に門限の門で『つちかど』、樫の木の樫で『かし』だ!」
自分を親指で指さし、かなりのドヤ顔を見せる。
「ああ。で、何の用だ?」
部長がドヤ顔含め、全ての行動を無視して聞く。
「ンなもん、この部に入りたいんだヨ」
部長が周りを見渡すと、みんながみんな知らないやつが来た時のこいつ誰だという顔をしている。
たぶんどころかほとんど絶対に転校生だろう。
「そんなことより、ガンプラ作らせろよっ」
「いきなりだな。」
土門という奴は辺りを見回す。
「おっ、いいのんある☆じゃン」
そういって見つけたのはまだ開けられていないガンプラの山の一番上にあったHGのジェガンだった。
それを彼が手にした時、若干周りの空気がひんやりとした。
「ニッパーある?」
「あ、ああぁ」
あまりの無邪気さについつい曖昧な返事をしてしまう。

パチパチパチッ、ととても速い部品の切り取りと、説明書もろくに見ずに組み立てていく。
そして者の数分で完成させてしまった。武装を一つも作っていないのに、もう強そうに見えてしまう。
「よし、完成だな☆」
「武器は作らないのか?」
完成と言われれば気になる。その返答を奴は万年の笑みで、
「いえ、こいつだけで勝てますから。」
その言葉はところどころ抜けているが、初心者の心を湧かせ、熟練者の心をイラッとさせると同時に熱くさせた。
「さあ、ガンダムファイト、レディイイィーーーーゴオオオオォォォオーーーーーーーーッッ!!」
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