暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルな世界に『パッチ』を突っ込んでみた
第十七話
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叫んだ。

「おい!まさかとは・・・本当に有り得ない話だとは思うが!・・・コイツ、お前らが原因(・・・・・・)じゃないよな・・・?」

 その言葉に、サッと顔を背けるフェイト達。葵は頭を抱えた。脳が沸騰するほどの怒りを覚え、反射的に叫ぶ。

「こ、このバカ娘どもがあああああああああああああああ!!!お前ら、複数のジュエルシードを強制起動したな!?」

 原作でも行われた強制起動。勿論、原作で行われているのだから、葵も警戒はしていた。常に気を張って、魔力の気配がしたら急行出来るようにしていたのである。上手くいけば、強制起動などという暴挙も止めることができるかも知れないと思っていた。
 だが、事態は彼の感知範囲外で起こっていたのだ。

 彼女たちがジュエルシードの反応を感知し、あぶり出す為に強制起動した場所。それは、外洋であった。海鳴市から数十キロも離れた、海のど真ん中。潮の流れによってとんでもない場所まで運ばれたこのジュエルシードを、偶然に彼女たちは見つけてしまったのである。

 葵は、原作と同じように海に何個か沈んでいるだろう、とは考えていた。しかし、まさか潮の流れに乗って遥々運ばれてしまうとは考えなかったのだ。この考えは、原作知識の弊害であった。『そこにあるはず』という固定概念が働いてしまうのである。
 更に、時期も悪かった。何せ、起動したのは昨日。葵がヴォルケイノと戦闘している真っ最中である。なのはとユーノも、アリサやすずかを安全圏に逃がすのに精一杯で、外洋で起こった異変など全く感知出来なかった。

 ただ、後々を考えると悪いことではない。複数個がバラバラになる前に発見出来たのだ。この機会を逃せば、広大な海に核兵器よりも危険な超ド級の爆弾が沈み続けるところだったのだから。

 だがしかし。確かに、広い海の中から小さなジュエルシードを探すというのは大変な作業だ。見つかる保証もないし、時間だけが過ぎ去る可能性だってある。だがそれでも、最悪の可能性を考えて欲しかった。下手をすれば、昨日の時点で地球は・・・いや、この次元は消滅していたのかもしれないのだから。

「考えなしのバカ娘どもめ!何個だ!?あの暴走体は何個のジュエルシードを持っている!?」

「さ、さっきから何様のつもりだい!?馬鹿馬鹿と連呼するなんて―――」

「うるせえ!!!さっさと答えろ犬娘!!!」

「・・・・・・な、七個、だよ。」

「七個・・・!!!」

 葵の暴言に反論しようとしたアルフだったが、葵のあまりの迫力につい正直に答えてしまう。そして葵は、目の前の暴走体がどれだけの強敵なのかを再度理解して唇を噛み締めた。因みに、フェイトは葵の剣幕に完全に怯えており、彼の視線から逃れるようにアルフの影に隠れている。勿論、そうしていながらも
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