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妖精の義兄妹の絆
大好きな友達のために
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…。」
家の奥からおじさんネコが怒鳴りながら縁側にやって来る。
「辛気くせぇ顔しやがってぇ、
生きてるだけで幸せだろーが。かーーっ!!!
甘えてんじゃねぇぞー!!!!早く出てけーーっ!!!!」
「アナタ、そんな急に…。」
「いえ、おじさんの言う通りです。」
「うん。オイラたち早くみんなを助けに行かないと。」
シャルルもエマとハッピーの言葉にうなづく。
「怯えたままじゃできる事もできねぇんだっ!!!!
最近の若ぇのはそんな事もわかんねぇのか!!!!」
「「!」」
その言葉を聞いてエマたちの中で何かが吹っ切れたようだ。
「ありがとう!!おじさん!!おばさん!!」
「美味しい料理ありがとうございました!!」
「かーーっ!!!二度と来んなーっ!!!」
「気をつけておいきー。」
二人はハッピーたちが見えなくなるまで手を振ってくれた。

たったったっ

三人は後ろを振り向かずただ前に進む。
揺るぎない決意を胸に秘めて…。
「シャルル!!エマ!!
さっき、おじさんの言ってた言葉の意味わかる?」
「えぇ…わかったわ。」
「もちろんです。」
「エドラスに着いた時、オイラ…不安でいっぱいだった。」
初めてエドラスに降りたあの日、
右も左もわからず仲間を助けるという漠然とした目的だけ抱えていた。
エドルーシィやエドラスの妖精の尻尾に助けられながらここまで来た。
「…そうね。私も…。」
そこに不安や恐怖がなかったなんて言えない。
「でも、今は違います。」
目的は変わらない。仲間を助けたいという気持ち。
「進まなきゃいけないから!!!!
飛ばなきゃいけないから!!!!」
彼らはエクシード。
このエドラスにおいて唯一体内に魔力を持つ者。
魔法を使えなかったのは心が不安定だったから。
だが、今は違う。三人の背中には青白く輝く翼が姿を現す。
自分の心な形が見えた時、翼が彼らを前へ進ませる。








「行こう!!!!みんなを助けなきゃ!!!!」
「あい/はい!!!!」
三人は全速力で王都へと羽ばたいていった。
そんな姿を見送っていた二人。
「かーーっ!!!ちゃんと飛べるじゃねーか。」
「飛び方がアナタそっくりね。」
「バカ言うない!!!飛び方なんかじゃねぇ!!!
一目見りゃぁ気がつくだろ!!!!」
「そうね…。あの娘たち彼女かしら?」
マールは自然と涙が流れていた。
悲しみからではなく嬉しさからくる涙。
「かーーっ。女つれてくるなんて100年早ェんだョ…。」
「友達想いのやさしい子に育ったのね…。」
「かーーっ…グス…あい…。」
二人の涙はしばらく止まらなかった。


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