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K's−戦姫に添う3人の戦士−
2期/ヨハン編
K6 愛が二つある理由
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レを極力防いでたのは、イザって時に投入する作戦だったからじゃないデスか。それを予定より早く表に出たのはドクターの救助のため…!」
「切歌」

 それ以上を言ってはいけない、という意で、ヨハンは切歌の口に指を当てた。

 武装集団フィーネの計画遂行はほとんどをウェルに拠って進めている。それなのにウェルを否定するのでは理非があべこべだ。

「地上に残した二名の相手をしてあげてくれないかな。マリアの一騎打ちに横槍を入れさせないで。僕は行けないから。お願いだよ、調、切歌」

 調と切歌が顔を見合わせる。やがて、こくん、と二人は肯き合った。

「ヨハンがそう言うなら」
「行ってくるデス」

 調も切歌も再びアンカーを出して足を架ける。彼女らは「せーの」で同時にエアキャリアから飛び降りた。

「愛されてますねえ」
「ええ。あなたと違いますので」

 ヨハンは吐き捨てた。徹夜と全力ジャンプの疲れで理性が緩んでいたせいで、本音を出してしまった。

「あなた、あんな無垢なものを愛したこと、ないでしょう。可愛くて、いとけなくて、愛しくて。愛でるだけじゃない。大切なものを育んでいける。そんな相手、あなたにはいないでしょうね」

 ヨハンはウェルの反応を待たず、ギアを解除して立ち上がった。

 主力3名が出たからにはコクピットにはナスターシャしかいないはずだ。行ってサポートしなければ。
 そう気力を振り絞り、操縦室へ向かった。
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