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歌集「春雪花」
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 幸せを

  思いて君を

    想いなば

 露の空に

   雨ぞ降るなり



 自分の幸せとはなにか…?それを考えると彼のことが浮かび、彼が共にあってくれたらと願ってしまう…。

 あり得ないことだ…そう心に言い聞かせ空を見れば、しとしとと雨が降っていた…。

 余りに寂しげで…私も泣けてきてしまった…。



 見渡せど

  君の陰なき

   田舎町

 幾つ涙し

    溜め息ぞ吐く



 どこへ行っても、どこを見ても…ここには彼がいないのだ…。ただ田圃と畑、山並が続くばかり…。

 私はここで…あとどれくらい涙を流し、溜め息を吐くのだろうか…。




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